行政 : 国民生活審議会がNPOをテーマに
国民生活審議会(首相の諮問機関で、経済企画庁担当)は、27日総会を開き、99年度のテーマとして、NPOの税制支援策などについて検討する方針を明らかにした。
今後、国民生活審議会の下に、NPO問題を取扱う総合企画部会を設けて検討を進める。
スケジュールとしては、2000年春までに中間とりまとめを行い、2000年末までにとりまとめを行う。
国民生活審議会のメンバー、検討事項などは以下の通り。
■ 国民生活審議会の今後の運営について
平成11年4月
国民生活局
1. 国民生活審議会の当面の調査・審議事項は次のとおりとする。
(1)民間非営利団体(NPO)の役割と政策対応のあり方について
(2)消費者契約法(仮称)の具体的内容について
2. 国民生活審議会に次の部会を設ける
総合企画部会
消費者政策部会
3. 総合企画部会は、上記1.(1)について調査審議する(別紙1参照)。消費者政策部会は、上記1.(2)について調査審議する(別紙2参照)。
4. 上記1.の(1)および(2)に関し専門的な検討を行うため、総合企画部会のしたにNPO制度委員会を、また、消費者政策部会の下に消費者契約法検討委員会をそれぞれ設置する。
5. 全体の企画調整については、総会で検討するほか、必要に応じ、会長、会長代理、部会長等による会議を開催する。
6. スケジュール
(1)総合企画部会
平成12年春頃、中間とりまとめを行ったうえ、平成12年末までに最終とりまとめを行う。
(2)消費者政策部会
本年末を目途にとりまとめを行う。
■民間非営利団体(NPO)の役割と政策対応のあり方について
1. 国際化や高齢化が進展し、また、市場重視の傾向が強まる一方、ボランティア活動をはじめとする個人の自発的な社会参加活動が活発化している。こうしたなかで、活力と安心を兼ね備えた社会を構築していくためには、民間非営利団体(NPO)の活動が今後ますます重要な役割を果たしていくものと考えられる。
2. このため、NPOに法人格を付与すること等を通じて、その活動を促進することを目的として、特定非営利活動促進法、いわゆるNPO法が昨年12月に施行されたところである。
3. NPO法の附則においては、特定非営利活動法人制度について、法施行後3年以内に検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講じることを規定している。また、国会の附帯決議において、特定非営利活動法人の活動実態等を踏まえ、税制等を含めた制度の見直しについて、法施行後2年以内に検討し、結論を得るものとされている。
4. こうした状況を踏まえ、国民生活審議会においては、わが国の経済社会におけるNPOの役割、NPOに対する政策対応のあり方等について調査審議することとする。
5. 主な検討事項
(1)わが国経済社会におけるNPOの位置づけと役割
- NPOの範囲、規模
- NPOの役割と責務
- NPOと行政や企業との連携のあり方 等
(2)NPO法の施行状況と問題点
(3)NPOに対する政策対応のあり方
- 税制
- その他政策対応のあり方 等
■第17次 国民生活審議会委員名簿
安西邦夫 | 東京ガス(株)取締役社長 |
池畠恵治 | 毎日新聞社論説委員 |
岩崎榮 | 日本医科大学常任理事 |
岩田三代 | 日本経済新聞社生活家庭部次長 |
浦川道太郎 | 早稲田大学法学部教授 |
及川昭伍 | 国民生活センター理事長 |
落合誠一 | 東京大学法学部教授 |
川井健 | 帝京大学法学部教授 |
河野俊二 | 東京海上火災保険(株)取締役会長 |
佐和隆光 | 京都大学経済研究所教授 京都大学大学院エネルギー科学研究科教授 |
塩野谷祐一 | 国立社会保障・人口問題研究所長 |
須藤安三 | NHK関連労働組合連合会議長 |
竹本成徳 | 日本生活協同組合連合会会長理事 |
時子山ひろみ | 日本女子大学家政学部教授 |
永井多恵子 | 世田谷文化生活情報センター館長、 日本放送協会解説委員 |
野村豊弘 | 学習院大学法学部教授 |
馬場久萬男 | (財)食品産業センター理事長 |
冨金原俊二 | さくら総合研究所特別顧問 |
福川伸次 | (株)電通顧問、電通総研研究所長 |
福原義春 | (株)資生堂取締役会長 |
政野澄子 | 全国地域婦人団体連絡協議会監査 |
増田滋 | 日本食品関連産業労働組合連合会中央執行委員長 |
師岡愛美 | 日本労働組合総連合会副会長 |
山岡義典 | 日本NPOセンター常務理事・事務局長 |
山崎美貴子 | 明治学院大学副学長・常務理事 |
横溝雅夫 | (株)日興リサーチセンター理事長 |
吉岡初子 | 主婦連合会事務局長 |
以上 27名 | (平成11年4月24日付内閣総理大臣任命) |