行政 : 経団連が産業再生で、NPOにも言及
経団連は18日、産業再生にむけた提言を発表した。
この「わが国産業の競争力強化に向けた第1次提言」は、
- 産業競争力強化に向けた供給構造改革のための措置
- 雇用のミスマッチの解消・新規雇用の創出のための対策
の2章から構成されている。
提言では、「2. 雇用のミスマッチの解消・新規雇用の創出のための対策」の「2)新規雇用の創出」で、
[5] NPOの社会的基盤の強化
として1章をさき、NPO政策について、提言をしている。
その内容は、以下の通り。
[5] NPOの社会的基盤の強化
企業、政府に次ぐ第3のセクターとして、経済社会の改革に大きな役割を果たしているNPOは、米国では、既に就業人口の7%強を占めるなど、独立した経済主体を形成している。わが国においても昨年のNPO法の成立に伴い、98年12月より申請受理が始まっており、福祉、教育、環境保全、地域開発等の幅広い分野における諸課題の解決や、多様なニーズ、潜在的需要の発掘等を通じ、新たな事業創出の一翼を担うことが期待できる。
NPOセクターの発展を促し、多様な労働市場を形成していくためには、欧米に比して脆弱な財政、人材、組織等の活動基盤を強化するための諸施策を積極的に講ずる必要がある。
(1) 人材の交流・確保
政府・企業がNPOに人材を派遣する場合、元のポストに復帰できるような策を講じ、各セクター間の人材交流を促進する。また、高い能力と豊かな経験を持つ中高年層に活躍の機会を与える社会的仕組みを形成する。
(2) サポートセンターの育成
NPOのマネジメント支援やネットワークづくりを行うサポートセンターの育成、さらには行政情報の提供や人材育成事業への支援を積極的に行なう。
(税制措置の提案)
特定公益増進法人の認定について、一層の弾力化、迅速化を図る。寄付金の損金算入限度枠・所得控除枠を拡大する。