行政 : NPO議員連盟発足
8月5日、NPO議員連盟の設立総会が、衆議院第二議員会館第一会議室で開催され、NPO議員連盟が発足した。議員連盟は、自民党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党、社民党、参議院の会の5党1会派から構成されている。発足時における共産党の参加は、自民党の反対により見送られた。当日までに、議員連盟に参加を届け出た国会議員の数は、204名。
設立総会は、午後4時から開始された。完全公開で、NPO関係者にも出席の呼びかけがされていた。会場は、120名定員の会場だったが、国会議員が約80名、NPO関係者が100名超、そのほか議員秘書、マスコミ各社の記者やテレビカメラなどが3時半ころからつめかけ、開会の4時5分前には、すでにもう人が入れない状況となっていた。あまりの大盛況に、遅れてやってきた国会議員は、「なんだこりゃ。すごい議連だなあ」と驚きの声を上げながら、人混みをかき分け席に向かっていった。すさまじい混雑に、入場するのを諦めた議員や秘書、NPO関係者も多かったようだ。入り口の外でも20~30名くらいが開始してしばらくたむろしている状態となった。会場入り口内側はすっかり立ち見の団子状態で、クーラーがきかず、会場はすっかりサウナ風呂状態となった。国会秘書歴の長いある議員秘書は、「こんなに人が来た議員連盟の設立総会は見たことがない」とびっくりしていた。
NPO活動の推進が、政治の舞台でも大きな注目を集めている無二の証明となったようだ。
総会は、熊代昭彦議員の司会で行われ、会長に加藤紘一議員を選任したあと、各党代表挨拶。規約の承認。役員の指名。来賓挨拶。入会者の名簿紹介。今後の活動予定の発表などが行われた。
来賓挨拶は、山岡義典・日本NPOセンター事務局長。田中尚輝・NPO事業サポートセンター事務局長。石丸敏子・日本国際ボランティアセンター法人化担当、松原明・シーズ事務局長、高比良正司・子ども劇場全国センター代表委員、鎌田裕十郎・日本医療救援機構代表が行った。
議連の大きな課題として、各党、各議員から表明されたのは、なんといっても税制優遇措置の実現を図りたいとのことだった。2001年のNPO法改正のタイミングに、この前のNPO法制定で取り残した税制優遇措置をなんとしても実現していきたいという表明が何度もなされた。
NPO議員連盟は、今後、NPOからのヒアリング、勉強会、政策の検討、提言のとりまとめと政策の実現を図っていくとしている。
議員連盟の設立趣意書は以下の通り。
-自主自立はつらつと活動するNPO法人の活動を推進する-
NPO議員連盟設立趣意書
日本のNPO法が施行され、早くも約8ヶ月がすぎました。この間NPO法人は全国で355法人認証され、生き生きと動き出しました。
しかし、日本のNPO法人が、さらに自主的な活力を強め公益活動の一角をしっかりと担うことが可能になるためには、寄付者の所得控除を認める等の税法上の優遇措置の拡充等NPOの足腰を強める環境整備が必要です。それはNPO法の附則及び附帯決議にも盛り込まれた精神です。
われわれはNPO活動をさらに推進するため、左記の党派でNPO議員連盟を結成し、これらのことの実現を図る決意です。国会議員の皆様の積極的な御参加をお願いいたします。
発起人代表 衆議院議員 加藤紘一