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2000年03月29日 10:00

行政 : 労働金庫がNPO向け融資をスタート

 

 

東京労働金庫、近畿労働金庫は27日、特定非営利活動法人(NPO法人)向け融資制度『ろうきんNPO事業サポートローン』を4月3日から開始すると発表した。
NPOの事業活動の支援を目的に創設するもので、国内金融機関では初の実施(東京労働金庫発表)となる。
東京、近畿、群馬の3労働金庫では、制度の開発に向けて昨年5月から、NPOに関わる調査・研究を進めてきていた。
群馬労働金庫は5月からのスタートになる予定。
融資対象は今のところ、「労働金庫法」の規制により、福祉を目的とするNPO法人に限定される。
現在、NPO法人12分野すべてに拡大できる方向で、労働省と労働金庫の上部組織である全国労働金庫協会が折衝中。
また、融資の対象となるNPO 法人は、都・地域・県ごとに限定される。
東京労働金庫は、東京都で認証されたNPO法人、経企庁で認証されたNPO法人で東京に事務所のあるNPO法人を対象とし、近畿労働金庫は、2府4県(大阪府、奈良県、滋賀県、京都府、和歌山県、兵庫県)で認証されたNPO法人、経企庁で認証されたNPO法人でこれら2府4県に事務所のあるNPO法人を対象。
群馬県労働金庫は、群馬県で認証されたNPO法人、経企庁で認証されたNPO法人で群馬県に事務所のあるNPO法人を対象とする。
今後、他県労働金庫でも検討がされる予定という。
以下に東京労働金庫が発表したプレスリリースを掲載する。


国内初のNPO法人専用ローン
東京・近畿・群馬の3労働金庫が共同開発


-介護保険制度導入に合わせ取扱開始-

東京労働金庫(理事長:岡部晃三)では、今年4月3日(月)より特定非営利活動法人(NPO法人)向け融資制度『ろうきんNPO事業サポートローン』の取扱いを開始します。この制度は、NPOの事業活動の支援を目的に創設するもので、国内金融機関では初の実施となります。当面は、介護保険制度の導入にともなうNPOの運転資金などを中心に取扱いをおこないます。
 当金庫では、本制度の開発に向けて、昨年5月より、近畿(理事長:松浦敬一)・群馬県(理事長:吉永賢爾)、全国労働金庫協会(理事長:禿河徹映)とともにNPOに関わる調査・研究を進めました。今春より専攻して取扱う東京・近畿(4月)、群馬労金(5月)に続き、今後は他県労金においても検討がおこなわれます。

1. 開発の目的



  1. 福祉金融機関としての役割発揮
     「働く人の福祉金融機関」である労働金庫の社会的役割を果たしていくために、利用者からお預かりした資金の一部を新たにNPOに供給することによって、より良い社会を形成する「ソーシャル・インベストメント(社会的責任投資)」の実践を図ります。
  2. 増大する福祉課題への対応
     高齢化の進展など、社会を取り巻く環境の変化は、労働金庫が担ってきた従来の「職域の生活保障」という枠を超え、市民の生活に多くの福祉課題を生み出しています。労働金庫では、社会貢献活動の枠を超え、地域に根ざすNPOを金融機関の立場から支援・育成することにより、福祉の充実と課題をめざします。


2. 『ろうきんNPO事業サポートローン』の概要



  • 融資対象:特定非営利活動法人
  • 使途:(1)運転資金 (2)設備資金
  • 融資金額:無担保–原則500万円
         有担保–担保評価の範囲内
  • 金利:  当金庫所定の団体貸付金利 2.325%~3.825% ※4月3日現在
  • 貸付種類:(1)手形貸付 (2)証書貸付
  • 返済期間:手形貸付–1年以内
         証書貸付–無担保–原則5年以内
              有担保–原則18年以内
  • 返済方法:手形貸付–期日一括返済
         証書貸付–元利均等返済または元金均等返済
  • 担保:無担保–不要
         有担保–不動産・預金
  • 保証:個人連帯保証人3名以上
    ※取扱金庫により、制度内容・金利が異なります。詳細は各県金庫にお問い合わせ下さい。

3. NPOの資金ニーズ



  • 運転資金:介護報酬給付までの諸経費の支払資金など
  • 設備資金:什器・備品・車両などの購入資金、事務所所得資金・改築資金など
    ※特定非営利活動法人には収益事業が認められています。総合的に見て法人の事業活動を支えるためのものである場合は、収益事業の設備資金であっても本制度の取り扱いを可とします。


4. 事態の動向



  1. 労働省との調査・研究活動の実施
     全国労働金庫協会では、労働省との共同による調査研究活動を実施し、昨年9月に「NPO活動の促進と労働金庫の新たな役割に関する調査研究報告書」としてまとめました。これは、(1)NPOが社会的に注目されてきた背景、(2)労働金庫会員(労組・生協)およびNPO活動の実態把握とともに、(3)労働金庫の新たな役割と具体的な方策を明らかにすることを目的としたものです。

  2. 他県金庫の取組み
     専攻して取扱開始する3金庫の他、静岡労金において同様の検討が進められているなど、今後各県の労働金庫においてNPOを対象とした各種商品の開発が予測されます。


5 本件に関わる照会先














東京労働金庫総合企画部山口・秋山TEL03-3293-1620
近畿労働金庫総合企画部小山・藤田TEL06-6942-1871
群馬県労働金庫総合企画部山田TEL027-253-1001
全国労働金庫協会総合企画部櫻井・多賀TEL03-3295-6729

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