行政 : 三重県議会にNPO税制で請願書
9月13日、三重県津市の公認会計士酒谷宣幸氏ら3人は、三重県議会議長にあてに、「NPO法人等に対する税制支援措置に関する」の請願書を提出した。これに伴い酒谷氏らは、NPO法人等の税制優遇制度見直しの署名を県内のNPOや個人に呼び掛け、県内の26団体と97人の署名をこの度の陳情書に添付した。
請願書を提出した酒谷氏は、市民活動資金サポ-トシステム研究会の代表で、これまでも県内のNPOの実能調査や、資金制度づくりに取り組んできた。
三重県は、2年前よりNPO法人等の支援策の税制優遇を、大蔵省や経済企画庁に対して要望をしてきた経緯もあり、今回の市民の動きは県としても応援したいとしている。
請願書の内容は以下の通りである。
要旨
NPO法人に対する税制支援措置について、市民社会をめざすという立場から新し
い視点に立った税制を考える必要がある点について十分留意されて、下記事項
について国への意見書を提出していただくようお願いします。
記
1 NPO法人の特定非営利活動に係る事業収入に対する法人税の減免措置、NPO
法人の損金算入枠の拡大、NPO法人の収益事業へのみなし寄付の適用、利子
等の所得の非課税措置を講ずること
2 NPO法人に対する個人及び法人の寄付に係る所得控除や損金算入枠の創設、
個人の相続及び遺贈財産寄付に対する相続税の非課税措置を講ずること
3 税制支援を受ける法人に対する適格性の認定基準においては、公益性や適
正な業務運営について周到な審査を必要とし、その基準においては明確で
恣意性が働きにくい基準を設けること
4 税制支援を受ける法人に対する的確性を判断する認定機関について、NPO
法人の実能を踏まえて、一層の検討をすること
理由
特定非営利活動促進法の附則や附帯決議を受け、2000年8月には経済企画庁から
税制支援措置に関する意見が示されました。
これについては、NPOセクタ-の意見(1999年10月15日NPO/NGOに関する税・法
人制度改革連絡会発表「NPO/NGOの優遇税制に関する提案」)を反映してはい
るが、従来の公益法人税制をかなり踏まえたものとなっており、従来の公益法
人とは別の社会的役割を果たすことが大きく期待されているNPO法人の活動促進
策としては、なお一層の検討を要すると考えられるからです。