行政 : 民主党がNPO法人の介護保険非課税を提言
民主党「介護保険をより良くするプロジェクトチーム」(座長:石毛えい子衆議院議員)は、9月27日に介護保険料の半額徴収が10月から始まるのを前に、介護保険制度の見直しに関して7項目の提言を発表した。
この中で、「NPO法人が提供する介護サービスを非課税に」との提言をしている。
また、単独型グループホームへの建設補助をすることも提言している。
民主党の提言のうちNPOに関連する部分およびそれに付帯して民主党が公表した「解説」部分は、以下の通り。
介護保険に対する民主党「7つの提言」
【7つの提言】
1 介護サービス基盤整備の推進
~特にグループホーム、宅老所、ユニット型で個室の老人ホームを重点的
に整備
2 介護報酬の見直し・改善
~ケアマネジャー、グループホーム、家事援助など
3 「身体拘束ゼロ作戦」の徹底
~違反には保健指定の取り消しを
4 痴呆施策の強化
~痴呆ケアなどの専門的スタッフの育成と痴呆の要介護認定の適正化
5 NPO法人が提供する介護サービスを非課税に
~NPO法人が活躍できる仕組みの整備
6 ショートステイ利用の弾力化など、現場裁量権の拡大
7 介護保険制度見直しの場に現場と利用者の生の声を
--【 グループホームに関して 】--
1 介護サービス基盤整備の推進
~特にグループホーム、宅老所、ユニット型で個室の老人ホームを重点的
に整備~
介護サービスの基盤整備は、従来型の公共事業よりも経済波及効果が高く、
しかも切迫したニーズがあり、必要性が明確である。よって、介護サービスの
基盤整備に大胆に予算をシフトし、必要な介護サービスを必要な時に受けられ
るよう、「ゴールドプラン21」を前倒し実施する。
また、量の整備も重要だが、作られた施設を今後何十年も利用することを考
えると、質も重要になることから、次の施策を推進する。
●痴呆性高齢者向けグループホームの大幅な増設
●単独型グループホームの建設促進(NPOや営利企業への建設補助を)
●グループホームの開設相談窓口の設置
●宅老所への介護保険からの給付
●新築の介護保険施設は原則として個室化、ユニット化
●既存の介護保険施設を個室化、ユニット化するための改築を数値目標を定
めて推進
●ショートステイの個室化
--【 介護保険事業課税に関して 】--
5 NPO法人が提供する介護サービスを非課税に
~NPO法人が活躍できる仕組みの整備~
介護サービスの提供者として、NPO法人の普及を促すために、介護サービス事
業を非課税とし、社会福祉法人と同等の扱いとする。
--【 解説部分 】--
5■NPO法人が提供する介護サービスを非課税に
介護サービスの提供者として、市民の活力を引き出すNPO法人の力は大きなも
のになっている。その普及を促すためにも、NPO法人の介護サービス事業を非課
税にする。
また、単独型グループホームを含めて整備補助の適用対象を、市町村の判断
と責任においてNPO法人やシルバービジネス(株式会社や有限会社)にも可能と
すべきである。
ただし、グループホームに対する市町村の監督責任の明確化と市町村への認
可権限の付与など、的確な指導が行える体制作りも併せて必要となる。