行政 : NPOが盛んな方が良い、7割強
社会福祉法人中央共同募金会は、この10月、調査報告書「共同募金とボランティア活動に関する意識調査(第2次)」をまとめ、発表した。
この調査は、無作為に抽出された全国の満18歳以上の3000人を対象に、今年の6月29日から7月16日までに個別面接聴取によって行われたもの。回収率は、2136人で、71.2%。
この調査では、「寄附」や「ボランティア活動」「地域社会」との関わりを調査すべく、「災害時のボランティア活動」「寄附文化」「共同募金」「募金ボランティア」「地域社会」「ボランティア活動」「NPO」「共同募金と社会福祉」などの項目について聞いている。
この調査結果のうち「NPO」および「寄附文化」に関する部分を2回に分けてお伝えする。
今回は、「NPO」のパートについて。ここでは、次のような調査結果が出ている。
■NPOは中年男性に人気がある?
「福祉、教育、国際、環境など様々な分野で行われている非営利の市民の活
動を「NPO」と言いますが、NPOということを見聞きしたことがありますか。」
という質問に対しては、
・ある = 45.7%
・ない = 54.3%
また、地域ブロックごとの分析では、「ある」と答えた数は、東北地区、首
都圏地区が5割を超えており、北陸地区でも約48%と高い比率を示している
のに対し、九州地区が約41%、四国、近畿、中国地区がいずれも45%未満
と、どちらかというと東高西低の傾向を示している。
男女の比率では、「ある」と答えたのは、男性が53%、女性が40%と、
男性の方が高い比率を示している。
さらに年齢と男女をクロスで集計した結果では、「ある」と答えた性別・年
齢層は、多い順に、30代男性の66.7%、40代男性の60%、50代男性
の58.2%と男性が占めており、女性では、50代女性の46.8%が最高となっ
ている。
■期待は高いNPOの活動
「あなたは、これからの社会で市民が中心となるNPOの活動が盛んになった方
がよいと思いますか。」という質問に対しては、
・そう思う = 41.0%
・どちらかといえばそう思う = 32.5%
・どちらかといえばそう思わない = 3.7%
・そう思わない = 1.9%
・わからない = 21.0%
「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の両方を合わせると、約74%
となり、全体の4分の3が「NPO活動が盛んになった方がよい」と考えているこ
とになる。
また、地域別では、なぜか「そう思う」と答えたのは、四国地区が51.9%
と高く、ついで関東地区(首都圏を除く)が50.9%と2位になっている。
■共同募金の資金をNPOへ配分すべきが過半数
「あなたは、共同募金の寄附金をNPO団体に積極的に配分していくべきだと思
いますか。」という質問には、
・そう思う = 24.0%
・どちらかといえばそう思う = 32.5%
・どちらかと思えばそうは思わない = 8.1%
・そうは思わない = 5.1%
・わからない = 30.4%
「そう思う」「どちらかといえばそう思う」を合わせると、約57%と過半
数となっている。
出典:「共同募金とボランティア活動に関する意識調査(第2次)」
発行所:社会福祉法人中央共同募金会
発行日:平成12年10月