行政 : 岡山県でNPO法人に係る県税の特例条例制定
岡山県は、4月1日、NPO法人に対する県税の優遇措置を拡大した「特定非営利活動法人に係る県税の特例に関する条例」を制定し、施行した。
今回、制定された条例は、NPO法人が、設立後3年以内で、法人税法上の収益事業が赤字決算の場合、法人県民税の均等割を免除するとしたもの。同県では、これまでに県税の減免条例に基づき、法人県民税の均等割については、法人税法に規定された収益事業をしないNPO法人に限り課税を減免していた。
また、不動産を取得した場合や、自動車を取得した場合には、
- 定款で定めるNPO活動の事業の用に供されているもの
- NPO法人の設立者から無償で取得し、設立から3ヶ月以内に登記をNPO法人名義にしたもの
という条件をいずれも満たす場合には、不動産取得税や自動車取得税を免除するとしている。
ただし、不動産取得税と自動車取得税に関しては、施行日以降に設立されたNPO法人に限りこれが適用される。
今回、特例条例を制定する理由としては、
- ボランティア・NPO活動の健全な発展を図り、NPO法人の設立支援のための税制上の措置を講じる。
- 県の重要課題であるボランティア・NPO活動支援のための税制上の措置であり、条例化が適当。
- 公益法人とのバランス等の問題もあり、県の施策としての位置づけを明確にするためにも特例条例で措置する方が適当。
としている。
これは、地方税法の第6条(公益等に因る課税免除及び不均一課税)第一項の「公益その他の事由に因り」の規定に根拠をおいている。この「公益上その他の事由」の「事由」をより明確にして特例を設置しようとするものとされている。
なお、宮城県でも、よく似た県民税の特例措置を、この6月の県議会で制定しようとしている。