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2001年05月29日 10:00

行政 : 国土交通省、緑地保全の委託先にNPO

 

 

 国土交通省は、今年度より「都市緑地保全法」を改正し、緑地管理の委託先としてNPO法人を追加した。

 5月18日、この改正法案は国会で可決された。

 従来、同法では、緑地管理の委託先は、地方自治体や都市における緑地の保全及び緑化の推進を図ることを目的に設立された公益法人に限定されていた。

 今回の都市保全緑地法の改正では、さらに、都市における緑地の適切な保全及び効率的な緑化の推進を図るためとして、以下の2つの新たな制度ができることになる。

 第一は、里山や樹林地などの都市の貴重な緑地の保全を図るために、地方公共団体等が、土地所有者に代わって緑地保全地区内の緑地を管理する制度の創設するものである。この場合には、土地所有者に対し、相続税の軽減などの支援措置が講じられる。この制度により、緑地の土地所有者の保有コストを軽減し、地方公共団体やNPO等が、緑地を積極的に保全していくことを目的としている。

 第二は、都市におけるヒ-トアイランド現象の緩和、良好な自然的環境の創出を図るため、所有者等による、建築物の屋上、空地その他の敷地内の緑化施設整備計画を市町村長が認定し、支援する(この場合、認定を受けた所有者等を「認定事業者」と呼ぶ)制度の創設である。この場合には、土地所有者に対して、固定資産税の軽減措置等の支援措置を講ずることとしている。

 これにより、都市における緑化を図る民間事業者の負担を軽減し、緑化を推進していくことを目的としている。

 NPO法人は、申請により、「緑地管理機構」として都道府県知事の指定を受けることができ、この都市緑地保全に関する以下の業務委託が受けられることになった。

  1. 管理協定に基づく緑地の管理並びに市民緑地の設置・管理や、都市計画区域内の緑地の買い取り、買い取った緑地の保全。
  2. 住民等の利用に供する認定緑化施設の管理。
  3. 認定事業者の委託に基づき、認定計画に従った緑化施設の整備または認定緑化施設の管理。
  4. 認定事業者に対して、認定計画に従った緑化施設の整備に必要な資金のあっせんを行う。
  5. 緑地の保全及び緑化の推進に関する情報又は資料を収集し、提供する。
  6. 緑地の保全及び緑化の推進に関し、必要な助言・指導を行う。
  7. 緑地の保全および緑化の推進に関する調査研究を行う。

など。

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