行政 : 鳥取県でNPO促進条例制定
鳥取県は、9月議会において、議員提案による「鳥取県非営利公益活動促進条例」を全会一致で可決した。この条例は、9月28日に施行された。
鳥取県の9月議会(議員数36名)では、「鳥取県自由民主党」から「鳥取県社会貢献活動促進条例案」が、すでに、平成13年6月に提案されており、継続審議となっていた。
これに対し、さらに、会派「信」から「鳥取県民参画によるまちづくりの推進に関する基本条例案」が提出された。
この提案を受けて、会派間の調整が行われた結果、両案を取り下げ、新たに29人の議員(自由民主党21名・会派信5名・公明党2名・住民連合1名)による「鳥取県非営利公益活動促進条例案」が提出されたもの。これは、全会一致で可決した。
この条例は前文と11条の条文で構成されている。
条文は、「目的」「定義」「基本理念」「県民の責務」「市町村の責務」「県の責務」「業務の共同実施又は委託」「情報の提供等」「意見又は提案の聴取」「就業環境の整備」などの項目となっている。
このうち、「業務の共同実施又は委託」に関しては、「県は、施策の策定及び実施に当たり特定非営利活動促進法人の知識経験を活用することができると認めるときは、当該特定非営利活動法人と共同して業務を実施し、又は当該特定非営利活動法人に業務を委託するよう努めなければならない。」としている。
また、「意見又は提案の聴取」では、「県は、県民が行う非営利公益活動と関連する施策の策定及び実施に当たっては、あらかじめ、県民の意見又は提案を聴くよう努めなければならない。」とした上で、「知事は、意見又は提案の提出があったときは、遅滞なく、当該意見又は提案の内容及びこれらに対する県の意見を取りまとめ、公表しなければならない。」と、知事側の義務規定も盛り込まれている。
面白いのは、「就業環境の整備」では、「事業主は、労働者が非営利公益活動に参加しやすい就業環境の整備に努めなければならない。」という努力規定を設けていることである。
鳥取県非営利公益活動促進条例は、鳥取県のホームページにある。
http://www1.pref.tottori.jp/gikai/teireikai/13-09/npojoreiframe.htm