行政 : 10月の認定申請は2件のみ
NPO支援税制の対象となる「認定NPO法人」になるための認定申請は、10月末までで、全国で2件のみであったことがわかった。
NPO支援税制は、今年10月1日から施行され、同日から各地の税務署で「認定NPO法人」の申請受付けが始まった。
しかし、10月1ヶ月間に認定申請をして受理されたNPO法人は、たった2法人であることが16日、明らかになった。この2法人の所在する都道府県名はわかっていないが、いずれも現在、東京国税局にて審査中とのことである。
また、「認定」を受けるための事前相談は、今年9月3日から全国12ヵ所の国税局(沖縄は国税事務所)で行っているが、この相談件数は10月末までに全国で306件あったとのことである。
(以上、国税庁による)
NPO支援税制は、一定の要件を満たし、国税庁長官の認定を受けた「認定NPO法人」に対して寄附をした個人や企業などの納める税が優遇されるものだ。認定を受けたNPO法が、寄附募集がしやすくなる点において、制度的にNPOを支援しようというものである。
しかしながら、この認定を受けるための要件が厳しすぎ、ほとんどのNPO法人が認定を受けられないのではないかと、制度がスタートしたばかりであるにもかかわらず、大きな問題となっている。
明らかになった申請数、相談件数からも、支援税制に期待していたNPO法人が、相談してみたら要件が厳しすぎ、結局、申請さえも行えないという状況を反映しているようだ。
さらに、内閣府の調査によると、11月16日時点での、認定申請のための所轄庁の証明書の発行件数は、全国で12件にとどまっているという。