行政 : NPO議連事務局、5分野追加の方針
NPO議員連盟は2月27日、会長・事務局長・次長会議を開き、NPO法改正について、5分野を追加するなどの要綱案をまとめた。NPO議員連盟総会での各党の合意を経て、4月には法改正を行いたいとしている。
NPO議員連盟は2月27日、会長・事務局長・次長会議を開き、NPO法改正について、5分野を追加するなどの要綱案をまとめた。NPO議員連盟総会での各党の合意を経て、4月には法改正を行いたいとしている。
27日の会議では(1)「特定非営利活動促進法の改正案・要綱(案) 」の活動分野の追加(2)追加の検討項目(3)熊代昭彦議員(NPO議員連盟事務局長)からの提案(4)今後の改正スケジュール、について話し合われた。
先週19日に開かれた会長・事務局長・事務局次長会議 で、活動分野の「ベンチャー教育等、起業活動の環境整備を図る活動」という項目については、NPOが商店街の活性化や雇用促進等の場面で活躍しているという状況もあり、もっと産業全体を視野に入れた分野名にならないかということが検討されていた。
検討の結果、「ベンチャー教育等、起業活動の環境整備を図る活動」は、「経済活動の活性化を図る活動」と「職業能力の開発及び雇用機会の創出を図る活動」の2分野に分割して追加することとなった。
追加されることとなった5項目の活動分野は下記の通り。
- 情報の伝達・普及を図る活動
- 科学技術及び学術の推進を図る活動
- 経済活動の活性化を図る活動
- 職業能力の開発及び雇用機会の創出を図る活動
- 消費者の保護を図る活動
これにより、法第2条の別表に記載されている12の活動分野の項目は、5項目追加されて、17項目になる方向だ。
上記の改正案に加えて、以下の3点の修正案(1. 会計の区分の方法、 2. 役員の任期、 3. 予算主義)は、以下の方向で改正することに決まった。
1.会計の区分については、NPO法では区分会計をすることが定められているが、その区分の方法を、特定非営利活動に係る事業とその他事業の2区分にする。
2.役員の任期については、NPO法では役員の任期は2年となっているが、任期終了後の最初の総会までを任期として伸ばすことができるようにすることで、NPO法人の運営実態に合わせる。
3.予算主義については、NPO法では「収入及び支出は、予算に基づいて行うこと」となっているが、法律で予算主義を義務づけることはNPOの活動実態・理念にそぐわないので、この条項を削除する。
また、前回の会議で示された、熊代昭彦議員(NPO議員連盟事務局長)からの以下の2つの提案については、各党持ち帰りとなっていた。
- NPO法人の役員等が違法行為を行った場合にNPO法人の認証を取り消すことができるようにすること
- 事務所が複数の都道府県にまたがる場合の所轄庁を内閣府ではなく都道府県にすること
各党の検討の結果、前者については、法人と役員は切り離して考えるべきであるという考えが支持され、改正案には入れないこととなった。後者については、NPO法の立法過程の経緯を鑑み、検討を先送りにすることとなった。
最後に、今後の改正スケジュールについて議論し、3月中にNPO議員連盟総会を開き、そこでの合意を経た後に、4月に国会に提案する方向で作業を進めることが確認された。