行政 : 寄付金税制拡充を~日経の諮問提言
企業の経営者や学識経験者らで構成する「税制改革研究会」は、日経新聞の諮問を受けて「活力ある日本経済をめざして」とする提言をまとめた。提言では、寄付金税制の拡充も求めている。
税制改革研究会は、香西泰日本経済研究センター会長を座長に、井堀利宏氏(東大教授)、西垣浩司氏(NEC社長)、御手洗冨士夫氏(キャノン社長)など、企業経営者や大学教授で構成されている。
「活力ある日本経済をめざして」という提言は、日本経済新聞社の諮問を受けてまとめられ、19日に発表され、20日の日本経済新聞社で全文が報じられている。
全体は、6つの章からなり、以下の構成となっている。
- 企業の活力を引き出し、「民」が主役の経済に
- インセンティブ重視へ税の理念再構築
- 個別の税制の改革
- 税の信頼性回復
- 税制と社会保障との一体的な改革
- 持続的な成長の実現をめざして
このうち、「3. 個別の税制の改革」では、以下のように寄付金税制に関して一節が設けられている。
(6)寄付金税制の拡充を
国や地方自治体が提供する公的サービスは画一的で非効率なものになりがちであり、政府の目が行
き届かない分野も少なくない。歳出を膨らませることなく、そうした公的なサービスを拡充するには、
民間の資金を公的な社会貢献のために誘導する仕組みが必要になる。個人や企業の寄付金控除を拡充
すべきである。
一方で、提言では、「中小法人や公益法人等の軽減税率も撤廃すべきである」ともしている。