行政 : 北九州市、認定要件改善の意見書
福岡市議会に続き、北九州市議会でも6月19日にNPO支援税制の拡充を求める意見書を全会一致で可決した。この意見書は、内閣総理大臣と財務大臣に同日付けで提出された。
6月18日に意見書提出を可決した福岡市議会に続き、翌日の6月19日にも北九州市議会がNPO支援税制の認定要件緩和などを求めて意見書を可決した。この意見書は、議員運営委員会が提出し、市議会において全会一致で可決されたもの。この意見書は、同日6月19日付けで内閣総理大臣および財務大臣に提出された。
意見書の内容は以下のとおりである。
認定NPO法人制度の拡充を求める意見書
価値観の多様化により、住民ニーズが増大、複雑化しており、行政のみでは、こうしたニーズに対応することが極めて困難になりつつあります。このような状況の中で、平成10年に特定非営利活動促進法(NPO法)が施行され、平成13年10月からは税制上の優遇措置が講じられています。
しかし、個人や企業がNPO法人に対して寄付をした場合に、その一定額を所得控除や損金算入の対象とすることが認められる寄付金控除制度を利用できる「認定NPO法人」となるための要件が厳しく、これまでわずか5法人しか認定されていません。
よって、本市議会は、政府に対し、認定NPO法人制度の拡充を求めるとともに、今後、より一層NPOを育成・支援し、活動しやすい環境整備を図るために、次の措置を講じるよう強く要請します。
- 総収入金額等に占める受入寄付金総額等の割合が3分の1以上という現行の認定要件を緩和すること。
- 寄付金については、単年度主義を改善し、2事業年度を通じて各年度に平均額の寄付があったものとして会計処理ができるようにすること。
- 収益事業に属する資産のうちから、収益事業以外の事業のために支出した金額は、公益法人等と同等にその収益事業にかかる寄付金の額とみなす「みなし寄付金制度」を導入すること。
- 複数の市区町村での活動という認定要件を、一つの市区町村の活動範囲でよいとするよう緩和すること。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出します。
平成14年6月19日
北九州市議会
提出先 内閣総理大臣
財務大臣