行政 : 静岡県議会、税制拡充の意見書
静岡県議会は、7月11日(木)に「NPO優遇税制の拡充を求める意見書」を全会一致で可決した。同日付で、衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣に宛て提出された。
静岡県議会(森竹治郎議長)は、「6月定例会」において、7月11日(木)に「NPO優遇税制の拡充を求める意見書」を全会一致で可決した。同日付で衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣に宛てに提出した。
意見書の内容は、認定要件のうち、総収入のうち1/3以上が寄附であることとしている「日本版パブリック・サポ-ト・テスト」の大幅緩和、みなし寄附金制度の導入、また単独市町村内のみでの活動を認定しない「地域性要件」の撤廃、の3点となっている。
この意見書の全文は次のとおり。
平成14年7月11日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣 あて
静岡県議会議長 森 竹治郎
NPO優遇税制の拡充を求める意見書
NPO法(特定非営利活動促進法)が施行され、現在7000団体を超えるNPO法人が誕生している。また、昨年よりNPO優遇税制がスタートし、個人や企業が同法人に寄附を行う場合、その一定額を所得控除や損金算入の対象とする寄附金控除制度が利用できるようになった。
しかし、その対象となる「認定NPO法人」となるには、認定要件が厳しく、これまでに認定されたのは、全国でわずか5法人だけである。
よって国においては、公益性の高い事業を展開するNPOを育成し、税制面での一層の支援を図る優遇税制の拡充のため、以下の事項が実現するよう強く要望する。
記
1 総収入に占める寄附金総額の比率の要件を、現行「3分の1以上」から大幅に緩和すること。また、寄附金はすべて総額に算入することとし、NPO法人の活動に関しては国民全体でサポートできるよう環境を整えること。
2 みなし寄附金制度の導入を図ること
3 複数市町村での活動が要件となっているが、事業の公益性を重視した上で、単独市町村の活動であっても認定すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。