行政 : 中国地方知事会、NPO税制充実要望
今月、中国地方知事会(島根県、鳥取県、岡山県、広島県、山口県の知事で構成)は、内閣府に向けて、NPO法人の財政基盤安定化のために、寄附税制の対象となるNPO法人の認定要件の大幅な緩和を求める提案・要望書を提出した。
中国地方5県の知事で構成する「中国地方知事会」(事務局:島根県・企画調整課)は、7月10日に鳥取県で開催された会議の後、提案・要望書をとりまとめ、今月、関係各所に提出した。そのなかには、NPO支援税制の認定要件の大幅な緩和に関する提案が含まれており、内閣府に向けて提出された。
この提案では、日本版パブリックサポートテストにおける寄附金の割合の緩和、広域性の要件の撤廃、また申請書類の簡素化の3点を具体的に求めている。
中国地方知事会を構成する知事の氏名、およびNPOに関する提案部分は以下のとおり。
<中国地方知事会構成メンバー>
・鳥取県知事 片山 善博
・島根県知事 澄田 信義
・岡山県知事 石井 正弘
・広島県知事 藤田 雄山
・山口県知事 二井 関成
特定非営利活動法人(NPO法人)への支援の充実
【提案の要旨】
NPO法人の財政基盤の安定化のために、寄附税制の対象となる特定非営利活動法人の認定要件の大幅な緩和をすること。
【提案の理由】
平成13年10月1日から、国税庁長官の認定(租税特別措置法第66条の11の2第2項)を受けた特定非営利活動法人(認定NPO法人)に対して寄附を行った個人又は法人について、所得税、法人税、相続税の特例措置が行われているが、認定要件が大変厳しいため、現時点において全国約7,100のNPO法人の内、5法人しか認定されていないのが現状であり、現行制度のままでは、NPO法人において認定を受けることは困難と言える。
認定要件のうち、特に(1)総収入に占める寄附金の割合に関する要件(2)広域性の要件は、現実のNPO法人の活動に照らした場合、大変厳しいものとなっている。
また、申請書類が多岐にわたり、特に選任事務スタッフの少ない小規模なNPOには 事務的な負担が大きい。
【提案の具体的内容】
・公益性(パブリックサポートテスト)における「総収入金額に占める寄附金総額の割合」を大幅に緩和すること。
・広域性の要件を撤廃すること。
・申請書類の簡素化を行うこと。