行政 : 外務省、NGO大使を設置
川口順子外相は、私的懇談会である「変える会」の提言を受けて、外務省改革の「行動計画」を21日に発表した。その行動計画の第7章のタイトルは「NGOとの新しい関係」で、外務省職員のNGOへの派遣のほか、省内にNGO担当大使を本年秋までに設置し連携を推進していくことなどが盛り込まれている。
川口順子外務大臣は、8月21日に外務省改革の具体的な「行動計画」を発表した。
この行動計画は、外相の私的懇談会である「変える会」の7月22日の最終報告書の提言( https://www.npoweb.jp/newsinfo.php3?attrid=1&newsid=699 を参照)を基本としつつ、自民党の「外務省改革に関する小委員会」からの提言や、省内若手職員を中心とする「変えよう!変わろう! 外務省」の改革提言をめぐる議論を踏まえてまとめられたもの。
行動計画の第7章は「NGOとの新しい関係」と題され、NGOとの関係強化、連携の実施、また支援基盤整備などに関する内容となっており、本年秋までにNGO担当大使の設置することや、NGOに対する窓口機能やNGOへの情報発信機能の向上、NGO活動支援基盤整備などについて、具体的な計画が盛り込まれている。
第7章の全文は以下のとおり。
VII.NGOとの新しい関係
1.NGO諸団体への職員派遣
- NGOとの関係強化と職員のNGOについての理解を深めるため、
- 今春、若手I種・専門職職員をNGOに派遣した【既に実施】
- 幹部職員のNGOへの長期派遣を開始した。【既に実施】
- NGOの協力を得て、50名程度の外務省職員をNGO諸団体に1週間程度派遣する。【本年秋を目途に実施】
2.NGOとの連携の実施
- 省内にNGO担当大使を設置し、NGOと外務省との連携の推進や共通課題への方針を統括させる。【速やかに人選の上、本年秋までに任命】
- 省内のNGO連絡センターを一層拡充し、NGOに対する窓口機能やNGOへの情報発信機能を向上させる。【本年10月末までに実施】
- 7月9日の「ODA改革・15の具体策について」における「NGOとの連携」に盛り込まれた諸措置を実施する。【直ちに実施】
- ホームページやメールマガジン等を一層利用してNGOへの情報発信機能を向上させる。
3.NGOとの懇談会【直ちに実施】
- NGOと関係を有する各局課において懇談会を実施し、政策形成過程においてNGOの意見を聴取する体制を整える。
4.NGOの活動支援基盤整備【直ちに検討に着手、本年12月末までに結論】
- 「ODA改革・15の具体策について」に掲げられているNGOの活動支援基盤整備のための施策を実施する。
上記のうち7月9日の「ODA改革・15の具体策について」のNGO関連部分とは、以下の内容である。
3.NGOとの連携
(8) NGO・外務省定期協議の機能強化のために、全体会合に加え、ODA政策協議とNGO・外務省連携推進に関する2つの小委員会を設立。それぞれ早急に第一回会合を開催。
(9) 我が国NGOが多く活躍する開発途上国において我が国大使館、JICAやJBICの駐在員事務所とNGOとの定期協議会(ODA大使館)を直ちに開始。
(10) NGOの能力形成やその活動を支援するため、日本NGO支援無償資金協力を6月に導入。草の根技術協力を可能な限り早期に導入。
この「ODA改革・15の具体策について」の詳細は、シーズの次のホームページで参照できる。
https://www.npoweb.jp/newsinfo.php3?attrid=1&newsid=686
また、8月21日の外務省改革の「行動計画」全文は、次のホームページで。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/honsho/kai_genjo/actpln/kodo.html