行政 : 経済産業研究所、NPO調査発表
経済産業研究所は、2002年7月10日に「NPO法人アンケート調査結果報告」と題する報告書を発表し、ホームページに掲載した。これは、全国1418のNPO法人のデータをまとめたもの。収支規模、財源比率、スタッフ数や企業・行政との協働などに関しての調査内容が網羅されている。
経済産業省の所管する独立行政法人経済産業研究所は、2002年7月10日に「NPO法人アンケート調査結果報告」と題する報告書を発表した。これは、昨年9月から10月にかけて、全国4623のNPO法人を対象に実施したアンケート調査の結果報告。回答数は1418法人(31.1%)で、報告書には、次のような結果が含まれている。
- 1995年以降に設立された団体が7割を占め、NPO法施行(98年12月)後の設立も5割を越える
- 主たる活動については、福祉分野とするNPO法人が29.1%と最も多く、保健・医療、環境保全、子ども、地域づくりが続く
- 全収支規模(年換算)の平均は1860万円で、500万円未満が4割強、500万円以上3000万円未満が4割強、3000万円以上が1割強となっている
- NPO法人全体では、事業収入、会費等の内部資金の割合が高く6割を占め、寄附・助成、委託費等の外部資金の割合は低い
- 国際交流は、会費、寄附金、自主事業による収入ほぼ同割合だが、それ以外の分野の法人は寄附金の割合が低い
- 有給の事務局スタッフ数は、平均3.7人。有給常勤ベースでは平均1.7人、有給非常勤ベースでは2.0人。
- 有給常勤スタッフの年間給与平均は134万円。有給非常勤スタッフは51万円
- 正会員(社員)数は、平均113人。法人の活動を支援する、いわゆる賛助会員数は98人
- ボランティア手当等がある法人は2割弱で、交通費等の実費支払は3割強
- 企業等とのパートナーシップを持つ法人は6割程度。大企業(2割)よりも中小企業や自営業者(計6割強)との関わりが多い
- 行政とのパートナーシップを持つ法人は、全体の7割程度で対企業等より多く、特に国よりも地方公共団体との関わりの方が多い
- 評議会、外部監査、広範な会計公開を行っている法人は1~2割程度
- ホームページは4割、電子メールは5割強の法人が保有。NPO支援、国際交流、社会教育等の分野で保有が多い
報告書の詳細は、経済産業研究所の次のホームページから見ることができる(PDFファイル。産業構造審議会第4回NPO部会(1/22)に報告された「NPO法人アンケート調査結果報告」)。