行政 : 8省庁がNPO税制改正を要望
9月24日、財務省は、各省庁から出された「平成15年度税制改正(租税特別措置)要望事項」の一覧を公表した。NPO税制に関しては、内閣府のほか、外務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省の計8省が認定要件の緩和などを要望している。
今回発表されたのは、内閣府、警察庁、金融庁、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省の1府10省2庁が、8月末までに、財務省に提出した「平成15年度税制改正要望事項」。
この1府10省中、8府省がNPO支援税制に関して改正を要望していることになる。
要望事項は、ほとんど認定NPO法人制度の認定要件緩和とみなし寄付金制度の創設に関するものとなっている。
府省ごとの要望事項のタイトルと概要は次のとおり。
■内閣府
- 特定非営利活動法人に係る税制上の優遇措置(認定要件の緩和)
- パブリックサポートテスト要件の緩和
- 広域性要件の削除
- 業務運営等の要件(情報公開、運営組織、海外送金)の緩和
- 特定非営利活動法人に係る税制上の優遇措置(「みなし寄付金」制度の創設)
- 認定NPO法人が収益事業から収益事業以外の事業に支出した金額のうち、所得金額の20%までは損金算入可とする)
■外務省
- 認定NPO法人制度
- 認定NPO法人の要件の緩和
パブリックサポートテストの要件緩和、国連等国際機関からの資金を補助金扱い、寄付者の名簿の公開の制限、海外の事前届出要件の緩和 - みなし寄付金制度の創設
- 認定NPO法人の要件の緩和
■文部科学省
- 特定非営利活動法人に係る税制上の優遇措置
- パブリックサポートテスト要件の緩和
- 広域性要件の削除
- 業務運営等の要件の緩和、みなし寄付金制度の創設
■厚生労働省
- 介護サービス事業を行うNPO法人に関する税制上の支援の充実
- みなし寄付金制度の導入
- 認定NPO法人についての認定要件の緩和
■農林水産省
- 自然再生事業を行うNPO法人に対する認定NPO法人の要件緩和
自然再生推進法に規定する自然再生事業を行うNPO法人等に対して、認定NPO法人の認定要件を緩和
■経済産業省
- NPOに対する寄附促進税制
認定要件のうち、パブリックサポートテスト、広域性の要件、業務運営等の要件の緩和 - 認定NPO法人のみなし寄付金制度の導入
収益事業の所得金額の20%までを損金算入できるようにする
■国土交通省
- 自然再生事業を行うNPO法人に対する認定NPO法人の要件緩和
自然再生推進法に規定する自然再生事業を行うNPO法人等に対して、認定NPO法人の認定要件(パブリックサポートテスト、広域性の要件)を緩和
■環境省
- 特定非営利活動法人(NPO法人)に対する認定NPO法人の要件緩和
パブリックサポートテストの要件緩和 - 環境保全活動を行うため多様な主体が参画して策定した協働計画に基づく活動を行うNPO法人に対する優遇措置
- 認定NPO法人の認定要件の緩和
パブリックサポートテスト、広域性の要件の緩和 - みなし寄付金制度の導入
収益事業の所得金額の20%までを損金算入できるようにする
- 認定NPO法人の認定要件の緩和
- 自然再生事業を行うNPO法人に対する認定NPO法人の要件緩和
自然再生推進法に規定する自然再生事業を行うNPO法人等に対すして、認定NPO法人の認定要件(パブリックサポートテスト、広域性の要件)を緩和
なお、税制改正要望の全文は財務省のホームページで見ることができる。
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/youbou/h15/15top.htm