行政 : 環境省、地域環境力創造戦略案発表
環境省は、「地域環境力創造戦略(案)」を、9月20日の中央環境審議会・総合政策部会に提出。ホームページでも公表した。この「戦略(案)」は、ヨハネスブルグサミットで表明された「小泉構想」などの機運を背景として、山積する課題解決のためには、NPOなどとの連携強化が必要としている。
環境省の諮問機関である、中央環境審議会・総合政策部会および環境保全活動活性化専門委員会では、今年4月より「環境保全活動の活性化方策」について審議を続けてきた。
その議論を踏まえて、去る9月20日の中央環境審議会・総合政策部会において、「地域環境力創造戦略(案)」が提出された。
この「戦略(案)」は、山積する課題へ取り組み、ヨハネスブルグサミットで表明された「小泉構想」(開発・環境面での人材育成等の具体的支援策)や、同サミットで合意された「実施計画」や「持続可能な開発に関するヨハネスブルグ宣言」を実施していくにあたっては、次の3つが必要であるとしている。
- 活動を担う人材、人々の意識、能力の向上
- 活動を行うNPO等民間団体の増加、活性化
- 住民、民間団体と行政との連携強化
また、これらのために必要な予算措置、環境保全活動法(仮称)の整備も必要であるとし、具体的措置としては、次の5つをあげている。
(1)人材
- 人材の体系的育成・確保と活用→行政による委嘱・登録
- 人材育成のための研修システムの充実・強化
- 子供たちのための能力プログラムの整備、学校教育、社会教育、家庭教育との連携
上記を通した「環境保全活動リーダーの計画的な養成、環境を大切にし、自ら取組む
国民意識の育成」
(2)拠点
- 情報交換、活動の交流、相談、NPO設立支援、環境学習等のための地域拠点の整備
- 地球環境パートナーシッププラザ・地方環境対策調査官事務所の充実・活用
上記を通した「地域環境保全活動センターの計画的な整備」
(3)情報
- 活動事例、助成、人材、環境知識、イベント等の環境情報データベースの整備・提供
(4)資金
- NPO等民間団体に対する地球環境基金による助成の重点分野についての拡充
- NPO法人に対する税制上の優遇措置の拡充
(5)ネットワーク
- 各主体が参画する国民運動の推進、政府への政策提言等を行う全国評議会の設立
- 海外とのネットワークの構築
この「戦略(案)」詳細は、以下のホームページから参照することができる。
http: //www.geic.or.jp/geic/event/021003_cyuu-kan-shin-7.pdf (PDFファイル)
また、この「戦略(案)」について、環境省では、NPOとの意見交換会を10月3日(木)午後6時半から9時まで、東京都渋谷の環境パートナーシップオフィス会議室にて開催する。この会議についての連絡先は次のとおり。
環境パートナーシップオフィス 電話:03-3406-5180