行政 : 全国初のNPO専門バンク
NPO法人によるNPO向けの融資を目的とした「NPO法人北海道NPOバンク」が、10月28日より融資の利用受付を開始した。地域の課題解決や地域資源の活用などに積極的に取り組むNPOなどの市民活動団体に融資を通じて支援する。
北海道NPOバンクは、北海道と「北海道NPOサポートセンター」などの道のNPO関係者との協議によって設立された。
道からの補助金(1500万円)、NPO越智基金(※)からの寄付金(500万円)などをもとにしてスタートした。今後も、約3000万円を目標に、個人、NPO、企業、自治体などから各方面からの出資を募る予定。
NPO法人は制度上、出資金を募ることができない。そのため、出資を募る「NPOバンク事業組合」と、融資を行う「北海道NPOバンク」の2団体が役割分担するシステム。事業組合が集めた出資金をバンクに無利子で貸付し、バンクが融資を受けるNPOなどに無担保、低金利で融資するしくみとなっている。
融資を受けるNPOは、事業組合の組合員となることが条件。1万円以上を出資すれば組合員として加入できる。
融資に当たっては、NPOを研究している学識経験者、金融機関職員、公認会計士、税理士およびNPOの実務家などで構成される融資審査会が審査を行う。
同バンクの融資方針は次の通り。
- 融資対象は、事業組合の組合員かつ、事業目的に社会性がある北海道内のNPOまたはワーカーズコレクティブに限定する。
- 融資額は200万円を限度額とし、期間は原則1年以内とする。
- 資金使途目的は運転資金である場合を中心に融資する。
- 融資判断に際しては、必ず審査委員会の委員による面接を行う。
- 融資先の代表者の個人保証および連帯保証人1名をつける。
第1回の募集は10月28日から11月11日。次回の募集は来春を予定している。
詳しくは、下記を参照のこと。
http://npo-hokkaido.org/bank_hp/
※NPO活動支援越智喜代秋記念基金(略称:NPO越智基金)。1997年に他界された越智喜代秋さんの意思により遺産の一部をNPO活動に寄贈するために1999年に設立された基金。