行政 : 財務省、税制改正大綱発表
財務省は、19日、「平成15年度税制改正の大綱」を発表した。これは、先に与党3党がまとめた「大綱」と同じ内容。認定NPO法人制度の要件緩和やみなし寄付金制度の導入が盛り込まれている。
19日、財務省が発表した「平成15年度税制改正の大綱」は、13日に与党3党がまとめた「平成15年度税制改正大綱」の内容と、基本的には同じものである。
財務省文書は、与党3党の文書に比べると、表現が法律文章に近い形となっていることと「検討事項」がないことくらいが違いだ。
財務省の大綱をもとに、来年度の予算関連法案が作られ、来年1月から始まる通常国会にかけられることになる。
平成15年度税制改正の大綱の全文は、財務省の以下のホームページで読むことができる。
http://www.mof.go.jp/genan15/zei001.htm
財務省が発表した大綱のNPO税制関連部分は以下の通り。
平成15年度税制改正の大綱
14.12.19
財務省
八 その他
1 NPO税制
認定NPO法人制度について、次の見直しを行う。
(1) 認定NPO法人の認定要件を次のように緩和する。
1) いわゆるパブリックサポートテスト(総収入金額のうち寄附金総額の占める
割合が3分の1以上であること)に関し、次の措置を講ずる。
イ 平成15年4月1日から平成18年3月31日までの間、当該割合を5分の1
以上(現行3分の1以上)に緩和する。
ロ 一者からの寄附金等について、寄附金総額に算入できない金額を寄附金総額
の100分の5(現行100分の2)を超える金額とする。
ハ 一者からの寄附金等について、総収入金額及び寄附金総額に含めない寄附金
額を1,000円未満(現行3,000円未満)に引き下げる。
ニ 国・地方公共団体及び我が国が加盟している国際機関からの委託事業費並び
に我が国が加盟している国際機関からの補助金の額を総収入金額に含めないこ
ととする。
2) 特定非営利活動が複数の市区町村で行われていること等の活動等の範囲に関す
る要件を削除する。
3) 海外への送金又は金銭の持出しを行う場合に、あらかじめ国税庁への届け出が
必要な範囲を200万円を超える場合とし、200万円以下の海外への送金等を行う
場合については、事業年度終了後報告することとする。
(2) 認定NPO法人がその収益事業に属する資産のうちからその収益事業以外の事業
のために支出した金額については、その収益事業に係る寄附金の額とみなすととも
に、寄附金の損金算入限度額を所得の金額の100分の20とする。