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2003年01月24日 10:00

行政 : 東京都、2基金廃止へ

 東京都は、2002年度一般会計最終予算案で、「国際平和文化交流基金」と「男女平等推進基金」を今年度中に廃止する方針を決めた。この2月議会で廃止条例が提出される予定。

 

 東京都は、2002年度一般会計最終予算案で、「国際平和文化交流基金」と「男女平等推進基金」を今年度中に廃止する方針を決めた。この2月議会で廃止条例が提出される予定。  東京都(石原慎太郎知事)は、2002年度一般会計最終予算案で、「国際平和文化交流基金」と「男女平等推進基金」を今年度中に廃止する方針を決めた。2月の都議会に廃止条例案を提案する。

 国際平和文化交流基金は、文化の振興や国際的な相互理解と連携を促進するために、1988年に200億円を積み立てて設置された。その運用益によって、NPOなどを対象に、「芸術文化国際交流助成事業」や「民間国際協力事業」といった助成活動を行ってきた。

 男女平等推進基金は、男女平等社会の実現に関する施策を推進するために、1991年に100億で設置。東京ウィメンズプラザの運営やNPOなどを対象にした「民間活動助成対象事業」などを行ってきた。

 両基金は、これまでに計約150億円を都の一般会計に貸し出し、残高が減少していた。都では、来年度の予算では大幅に税収が落ち込むことが予想されるため、両基金の残高約170億円を財政調整基金(注1)に積み立て、来年度の一般会計予算編成で財源不足に充当することにしたもの。

 ただ、都は、これまで2基金が行ってきた事業については、都の一般財源を充てて継続するとしている。

 また、都の2基金以外の果実活用型基金(注2)である環境保全基金と地域福祉振興基金については、元本を取り崩したり、一般財源を充当するなどして、事業を継続して行う方針。

 都は、これらの果実活用型基金について、2002年12月に発表した「平成15年度東京都予算(原案)の概要」で、「近年の超低金利の下で、基金の運用利子をもって事業を行うという仕組み自体が効果を発揮できていないことから、今回、元本取崩しを行うなど、財源として有効な活用を図ります」としている。

(注1)財政調整基金:年度間の財源の不均衡をなくすため、地方財政法で設置が義務付けられている基金。予期できない税収減や災害・緊急時の支出に対応するために設置されている。

(注2)果実活用基金:基金の運用利子で事業を行うタイプの基金。東京都では、地域振興基金、中小企業振興基金、国際平和文化交流基金、環境保全基金、男女平等推進基金の5基金がある。

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