行政 : 自民委、政府に「NPO除外」を
自民党行政改革推進本部公益法人委員会は、10日、公益法人制度改革に関して、当面はNPO法人を除外するよう政府に申し入れを行った。NPO法人に関しては「新たな非営利法人制度の動向を見据えた段階で、発展的に解消する可能性が高いとの位置付けが適当」としている。
自民党行政改革推進本部公益法人委員会は、10日、公益法人制度改革に関して、当面はNPO法人を除外するよう政府に申し入れを行った。NPO法人に関しては「新たな非営利法人制度の動向を見据えた段階で、発展的に解消する可能性が高いとの位置付けが適当」としている。 この申し入れにより、政府の行政改革推進事務局は、3月末を目途にまとめるとして作業を進めてきた「公益法人制度等改革大綱(仮称)」の原案を修正せざるを得ない状況となってきている。
また、この申し入れを受けて、政府税制調査会も、本日(11日)開く予定にしていた「非営利法人課税ワーキンググループ」を延期した。
この延期により、3月中に政府税制調査会で、新しい非営利法人制度に対する課税について方向性を出すのは難しくなった。
ただ、申し入れでは、NPO法人については、「発展的に解消する可能性が高いとの位置付けをすることが適当」としており、まだまだNPO法がどうなるかは分からない状況が続くことになる。
自民党の申し入れ文書は以下の通り。
公益法人制度改革に関する申し入れ
平成15年3月10日
自由民主党
行政改革推進本部
公益法人委員会
○本日、当委員会において、公益法人制度の抜本改革の検討状況を政府から聴取したが、現在のところ、公益法人、中間法人、NPO法人を一括りの非営利法人とする方向で検討している旨の説明があった。
○これに対して、出席議員からは、制度創設後数年の段階で、1万を超えるNPO法人が活動をしていることにも配慮すると、現時点で公益法人等と同一の方向性を示すことは、同法の下、民間ボランティア活動に大きな成果を上げているNPO関係者に不安を与えることになり、問題があるのではないか、との意見が示された。
○このような意見を踏まえ、当委員会としては、政府に対し、NPO法人については非営利法人として最初から一括りとすることはせず、新たな非営利法人制度の動向を見据えた段階で、発展的に解消する可能性が高いとの位置付けをすることが適当である旨、申し入れるものである。