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2003年03月10日 10:00

行政 : 明日の税調WG、中止に

 明日開催される予定だった政府税制調査会の非営利法人課税ワーキンググループの会合が、急きょ中止となった。「行革推進事務局の方で、今回の改革にNPO法人を含めるかどうかを再検討することになったため」と説明されている。

 

 明日開催される予定だった政府税制調査会の非営利法人課税ワーキンググループの会合が、急きょ中止となった。「行革推進事務局の方で、今回の改革にNPO法人を含めるかどうかを再検討することになったため」と説明されている。  公益法人制度改革に関しては、内閣官房におかれた行政改革推進事務局が法人制度の素案をつくり、それを受けて、政府税制調査会の下の非営利法人課税ワーキンググループ(WG)が、その法人の課税のあり方について議論を進めてきた。

 1月末に、行革事務局は、公益法人やNPO法人、中間法人を一本化して非営利法人とする素案をまとめた。その案を受けて、2月7日からは、非営利法人を原則課税とすることで、WGの会合が進められてきた。

 しかし、原則課税という方針に、WG委員の堀田力氏(さわやか福祉財団理事長)が強く反発。非公開で進められてきた議論のポイントを公表し、反対意見に支持を求めたことから、議論の中身が世間が広く知ることになった。

 各地の集会や意見表明などでは、原則課税の方針だけでなく、3つの法人類型を一本化するという素案自体にも疑問が表明され、NPO関係者の間でも急速に反対意見が広がっていった。

 このような世論の流れを受け、3月6日に予定されていた行革事務局の「公益法人制度等の抜本的改革に関する私的懇談会」(懇談会)は、突然その日の朝中止となった。

 一方、WGの方は、明日3月11日にWGの最終会合を開き、政府税調の総会にあげる報告書案をまとめる予定としていたが、こちらも前日になって急きょ中止となったもの。

 理由は、「行革推進事務局がNPO法人を(今回の改革に)含めるか否かを見直すことになったため」とされている。

 背景には、自民党の行政改革推進本部の公益法人委員会(小里貞利委員長)の会合で、行革事務局の素案に対して、とりわけNPO法人の扱いに関して異論が出たことがあるとされている。

 今日のWGで報告書作成が見送られたことで、今後予定されている14日の政府税調基礎問題小委員会や、18日の政府税調総会へのWGからの報告書提出はかなり困難な情勢となったようだ。行革事務局の対応いかんでは、3月中に税調としては意見をまとめられないという結果に落ち着くことも十分予想される。

 政府が定めた「公益法人制度等改革大綱(仮称)」の決定は3月末を目途としているが、事態は流動的となってきている。

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