行政 : 税調答申、NPOに期待
6月17日、政府税制調査会(首相の諮問機関)は、税制改正の方向性を示す中期答申を首相に提出した。NPO法人に関しては、「透明性を確保しつつ活動が円滑に行われるよう、寄附金税制も含め適正な課税のあり方を検討していく」としている。
中期答申は、政府税制調査会が、ほぼ3年ごとにつくっている。
中期的に将来の税制改正で目指すべき方向を示したもので、すべてが実現するものではない。
今回の答申のタイトルは、「少子・高齢社会における税制のあり方」。
大きな関心を呼んでいることに、消費税を2桁にする必要があるとしていることや、公的年金控除の縮小を提言していることがある。
NPO法人や公益法人についても、法人課税の「今後の対応の方向性」で以下のように触れられている。(関連部分のみ抜粋)
平成15年6月少子・高齢社会における税制のあり方税制調査会
第一 少子・高齢化と税制
二 個別税目の改革
3.法人課税
(2)今後の対応の方向性
3 高齢者が増加する今後の社会では、NPO法人等の民間非営利活動が活発化していくと考えられる。こうした活動は、今後ますます多様化する国民のニーズに行政に代わって効果的、機動的に応えることができるものであり、大きな役割が期待される。このため、透明性を確保しつつ民間非営利活動が円滑に行われるよう、寄附金税制も含め適正な課税のあり方を検討していく必要がある。
4 公益法人に対する課税のあり方については、現在行われている公益法人制度改革の検討を踏まえ、適切な情報公開の下、公益的な活動が円滑に行われるとともに、適正な課税を確保する必要がある。
なお、この中期答申の全文は以下のホームページで読むことができる。
http://www.mof.go.jp/singikai/zeicho/tosin/150617.htm
http://www.mof.go.jp/singikai/zeicho/tosin/150617.pdf