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2003年07月03日 10:00

行政 : 滋賀県、外来魚を地域通貨と交換

 滋賀県は、6月9日、外来魚のリリース(再放流)禁止などを定めた「琵琶湖レジャー利用適正化条例」の定着を目的とした、「ノーリリースありがとう券実験事業」の実施を発表した。この事業は、7月上旬から9月末の期間に、釣り客が釣った外来魚と地域通貨の「ありがとう券」を交換するという試み。

 

 滋賀県が平成14年4月から施行した「琵琶湖レジャー利用適正化条例」では、琵琶湖の生態系を守る目的で、ブルーギルやブラックバスといった外来魚のリリースを禁止している。しかし、外来魚のリリース禁止に関しては罰則規定がないため、県はこのルールを定着させるために、持ち込まれた外来魚に対して、地域通貨を交付する取り組みを実施することにした。

 事業の実施に際して、県は「琵琶湖生態系および水質の保全に関する事業」を実施している財団法人淡海環境保全財団に業務委託する。同財団は、外来魚引き換え場所とありがとう券協力店舗の募集を開始した。また、同財団は、地域通貨の運用については、県内で地域通貨の経験と実績を有する「NPO法人地域通貨おうみ委員会」と協働して、この業務にあたる。

 この事業では、琵琶湖で釣り上げた外来魚を湖周辺に設置した外来魚引換所に持ち込んだ釣り人に対して、外来魚500グラムごとに100円相当の地域通貨「ありがとう券」を交付する。この券は、県内の協力店舗で1枚当たり100円相当の商品やサービスと引き換えることが出来る。財団は、外来魚引換所に対しては、保管用の冷凍庫を設置して、ありがとう券1枚あたり25円の手数料を払う。協力店舗に対しては、使用された券について1枚100円で清算する。

 ありがとう券の交付は、7月上旬から9月末まで。ただし、交付枚数が発行枚数30,000枚に達した場合は、期間内であっても、引き換えを終了する。回収した外来魚は、農業との連携を生かした循環システムの構築と、障害者雇用の促進をめざして、外来魚の堆肥化を行っている共同作業所に委託して有効利用する予定。8月と10月には、関係機関、有識者などからなる検討会を開催して、地域通貨による外来魚回収システムの効果などを検証する。

 詳細は、滋賀県サイト内、下記を参照のこと。
 http://www.pref.shiga.jp/d/leisure/index.html

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