行政 : 労働相談専門NPOが活動開始
リストラやサービス残業などの労働問題に悩む人たちを支援するNPO法人「労働サポートセンター」(東京都立川市)が、10月8日より活動をスタートさせた。20代の若者が中心となって、メールを使って職場の問題に悩む人たちの相談に対応する。
「労働サポートセンター」は、労働問題に悩む人たちを支援する目的で設立されたNPO法人。
インターネットサイト上に労働問題の事例集を「解雇・リストラ」「労働時間」「雇用保険」「いじめ・セクハラ」といった23のカテゴリーに分類してQ&A形式で紹介。あわせてメールで個人からの相談を受け付ける。
相談に回答するのは過去に労働問題のトラブルを経験した20代の4人の専従スタッフと4人の若手のボランティア。約20人の労働問題に詳しい弁護士が協力してバックアップ体制をとっている。
会員には問題企業への警告書の送付を代行したり、弁護士の紹介もする。
事務局スタッフの津田秋洋氏は、サービス残業の問題で大手企業を退職した経験の持ち主。
「自分が悩んでいたとき、労働基準監督署のような公的な機関や弁護士事務所は敷居が高く、労働組合も縁遠く感じられた。結局、誰にも相談しないで退職してしまった。
自分と同じように、どこに相談してよいかもわからないまま悩んでいる労働者は多いと思う。そういう人たちを支援して問題解決できたらいいと考えて活動を開始した。
サイトを見て解決策が見つかればいいし、より複雑な事例ならメールで相談してもらって一緒に解決していきたい。
ホームページ開設後一週間で162万に及ぶページビューがあり、予想以上に、労働問題に悩む人、関心のある人が多いと驚いている。
雇用されている人たちばかりでなく、経営者、組合関係者、社会保険労務士といった人たちからも問い合わせが多い。そういう人たちとも情報共有しながら労働者の地位向上に寄与していきたい。」
と抱負を語った。