行政 : オンブズマン、認定法人に
本日11月14日、行政監視活動を行っているNPO法人「市民オンブズマン福岡」が、「認定NPO法人」の認定を受け、本日付けの官報に公示された。オンブズマン団体が認定を受けるのは全国で初めて。これで、認定NPO法人の数は17法人となった。
市民オンブズマン福岡(福岡市、代表者:児嶋研二)は、1995年に任意団体として発足。地方公共団体等にかかわる不正・不当な行為を監視し、これを是正することを目的として、これまで県の公金不正支出や市議会自民党のパーティー券事件、地下鉄3号線の談合問題等、行政にまつわるさまざまな問題に取り組んできた。
NPO法人としては、1999年に福岡県から認証を受けている。
今回、さらに国税庁長官の「認定」を受けたことで、市民オンブズマン福岡に対して寄附をした個人や団体は、確定申告時に一定額を控除できるようになり、支援者が増えることが予想される。
NPO法人への税制支援制度である「認定NPO法人制度」においては、認定を受けるための詳細な条件が明示されているため、条件を満たすことができれば、事業活動の内容に関わらず認定を受けることが可能だ。
行政を監視し、時には行政に対して抗議活動や異議申し立て活動を展開してきた団体がこの度認定を受けたことは、行政の裁量によらず明確な認定要件を示した「認定NPO法人制度」が機能していることを示している。
市民オンブズマン福岡の代表である児嶋研二氏は、
「アメリカのようにNPOが社会の中で位置づけられる第一歩となった。今後もNPO法人と社会の関わりを強めていきたい。市民の皆さんに、意識の面でも財政面でもさらに参加を広げていくように努力したい」
と述べている。
市民オンブズマン福岡の認定有効期間は、2003年12月1日から2005年11月30日まで。
認定NPO法人の一覧は、次の国税庁のホームページで見ることができる。
http://www.nta.go.jp/category/npo/04/01.htm