行政 : ユビキタスラジオで情報格差解消
日本サスティナブル・コミュニティセンターは、11月1日より、視覚障害者など、活字情報を得ることが困難な人たちを対象にした新聞情報のインターネットによる音声提供サービス「ユビキタス・ラジオ」の配信記事に、新たに京都新聞が加わったと発表した。8月より配信されている毎日、産経、サンスポに加えて4紙目。インターネットと情報携帯端末(PDA)を活用して視覚障害者の情報格差の解消を目指す。
NPO法人日本サスティナブル・コミュニティセンター(京都府・高木治夫代表理事)は、1998年、高齢者の社会参加支援を考えるパソコンスクールのオーナーと、視覚障害者の就労・情報化支援に取り組む企業オーナー(彼自身も視覚障害者)が設立。
インターネットを活用した高齢者や障害者の情報格差の解消などに取り組んでいる。
今年8月より、日本サスティナブル・コミュニティセンターは、ネットサービス業の株式会社ネットイン京都と協働で、視覚障害者や高齢者など、活字情報を得ることが困難な人たちを対象に、新聞情報をインターネットで情報携帯端末(PDA)に配信して音声によって提供するサービス「ユビキタス・ラジオ」を提供している。
「ユビキタス・ラジオ」は、PDAを使い、無線LANなどでインターネットにつなげて記事をダウンロードする。PDAには記事を読み上げるソフトが組み込んであり、音声でネット上の最新ニュースが楽しめるようにしたサービス。
これまでの、毎日、産経、サンスポの新聞記事に加えて、11月1日からは、京都新聞の記事が新たにメニューに加わった。
日本サスティナブル・コミュニティセンターとネットイン京都の所在する地元情報が中心となる。番組料金は無料だが、月額1000円の基本料金とPDAが必要。PDAはレンタルもする。
(株)ネットイン京都の担当者は、
「視覚障害者にとって、新聞の情報は、家族に読んでもらったり、図書館などでボランティアに読んでもらわなければならない。
このことが情報格差を生んでいる。最近は視覚に障害があっても、パソコンを使って、読み上げソフトによってネット上の情報などを入手している人もいるが、パソコンを使いこなせない人も多い。
手のひらサイズのPDAを使ったユビキタス・ラジオは、操作も簡単で、誰もが簡単に使えると思うので、活用してもらえれば嬉しい。」
と語った。
問い合わせは(株)ネットイン京都、Tel:075(256)5566へ。