行政 : 温暖化防止センターにNPO
京都府は、10月10日、地球温暖化防止活動推進センターにNPO法人京都地球温暖化防止府民会議を指定した。全国で18番目の指定となり、NPO法人では大分県に続き2番目。新たに設立されたNPO法人が指定されるのは全国で初めてとなる。
地球温暖化防止活動推進センターとは、1999年4月に施行された「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づき、都道府県知事の指定を受けた、地球温暖化対策に関する普及啓発のための地域の拠点。
各都道府県に1つ指定できることになっており、全国18都道府県で指定されている。
地球温暖化防止の重要性についての啓発活動や広報活動、民間団体への情報提供や相談、温室効果ガスの排出の実態調査などを各地で行っている。
当初は、社団法人と財団法人だけが指定対象だったが、2002年6月の法改正により、NPO法人にも対象が拡大された。
この改正を受けて、NPO法人として第1号指定となったのは、大分県のNPO「緑の工房ななぐらす」(2000年9月設立、2001年8月法人認証)。2003年9月3日に指定された。自然学校の開催や環境教育指導者の養成など、今までの活動実績を認められた。
また、8月から9月にかけて、福岡県では指定対象となる団体を全国で始めて公募した。応募団体7団体中、NPO法人が6法人で、現在審査中。
10月10日に指定を受けたのは、京都府のNPO京都地球温暖化防止府民会議(理事長・郡嶌孝同志社大学教授)。9月5日に法人認証を得、9月10日に法人登記したばかりの団体。センターの指定を受けることを目指して設立された。
京都府におけるセンターのあり方については、2000年以降、「京と地球(アース・あす)の共生府民会議:代表 山田啓二京都府知事)」において、府内の様々な活動主体が連携して設立するNPO法人がセンターの役割を担うことが適当とされた。
また、2002年12月に京都府で策定された「地球温暖化対策プラン」でも、この議論を踏まえ、センターの設立、指定が京都府の当面の重要施策として位置づけられていた経緯がある。
同会議は、京都府や府内の市町村、環境NPO、大学や商工会議所など、産官学民さまざまな関係者により構成されている。同会議では、
「温暖化防止活動をするために設立された専門の団体で、行政や企業、NPOなど各層が主体的に関わっている。NPO法人ならではのフットワークの軽さをいかして、地球温暖化防止のための活動に専念したい」
と抱負を語った。