行政 : 環境省、エコツーリズム推進検討
小池百合子環境相は10月24日、環境保全と観光の両立を目指すエコツーリズムの推進策を検討する会議を設立することを明らかにした。11月に初会合を開き、来年6月に検討結果を公表する。
エコツーリズムとは、訪問先の自然環境を破壊することなく、その地域ならではの自然とのふれあいを体験できるような旅行の概念。自然保護と観光、そして地域への経済還元を同時に成立させる新しい旅の形態として内外で注目されている。
国内では鹿児島県の屋久島、沖縄県の西表島などで地元のNPO、第三セクターや観光会社が「自然探検ツアー」「ネイチャーツアー」といったツアーを実施している。
10月24日、小池百合子環境相は閣議後の記者会見で、地域の自然を観光に生かすエコツーリズムの推進策を検討する「エコツーリズム推進会議」を設立することを明らかにした。
この推進会議は、貴重な野生生物や原生的な自然環境を対象としたものにとどまっていたエコツーリズムの概念を拡大して、産業振興や環境教育に結びつけていくことを検討するのが狙い。
会議は小池環境相を議長とし、エコツーリズムに取り組む旅行会社や団体、関係行政機関等の代表者らで構成される予定。エコツーリズムの普及のための憲章策定や、積極的にエコツーリズムに取り組む団体を表彰したり、エコツーリズムが行われている地域を選んで紹介したりする方法などについて議論する。
小池環境相は会見で、
「小池カラー第1弾。環境面から観光大臣も兼ねていければと考えている。国内の観光のあり方全体を、環境保全、そして環境教育に資するものへと少しでも変えていくことができればと思う。
エコツアーを勧めて環境破壊をしては意味がないので整合性をとって効果のあるものにしたい。地道にエコツーリズムに取り組んできたNPOの考え方なども取り入れていきたい。」
と語った。
24日の小池大臣の記者会見発言要旨は、環境省サイト内、下記で紹介されている。
http://www.env.go.jp/info/kaiken/h15/1024.html