行政 : 農水省、NPOと連携し景観保護
農林水産省は、11月5日、廃棄物の不法投棄などの目的で、違法に転用された農地を早期に発見するため、本年度内に、各地方農政局ごとにNPOなどと連携した「きれいな田舎まもり隊(仮称)」を組織することを発表した。農山漁村の景観を悪化させることを防ぐことが目的だ。
近年の農山漁村は、過疎化や高齢化によって地域のコミュニティ機能が低下してきている。そのため、かつて地域の農林漁業従事者が、維持管理してきた農地や山林の整備が行き届かなくなっているところが多い。また、違法なごみの不法投棄が横行するなど、景観は損なわれがちとなっている。
農林水産省は、今年9月に、個性ある魅力的な農山漁村づくりに関する今後の施策「水とみどりの『美の里』プラン21」をとりまとめた。
このプランのなかで、農山漁村の景観を悪化させる大きな原因と考えられる廃棄物の不法投棄などに利用されている農地を早期に発見し、是正するため、地方農政局、都道府県、市町村、農業委員会とNPOなどが連携した体制を整備する必要があるとした。
11月5日、農水省は、本年度内に全国7つの地方農政局や都道府県、市町村、農業委員会とNPOが連携した連絡支援体制として、「きれいな田舎まもり隊(仮称)」を組織して、農山漁村の景観悪化の点検活動をしていくと発表した。
農水省の担当者は、
「『きれいな田舎まもり隊(仮称)』の活動によって、廃棄物の違法投棄を監視するといった活動にとどまらず、美しい景観を含めた農山漁村地域の将来像を地域住民が主体となって実現していく地域づくりの機運がたかまってほしい」
と語った。
「水とみどりの『美の里』プラン21」は、農水省サイト内、下記を参照のこと。
http://www.maff.go.jp/nouson/seisaku/bi21/top.htm