行政 : 長野県、知事に新規事業直接提案
長野県は、2004年度の予算編成に向けて、職員個人や現地機関の長から直接知事に事業提案する制度をはじめた。現地機関から提案する場合、市町村や、NPOとの連携事業が対象となる。部局や地域の垣根を越えた総合的・横断的事業の発案を促し、先導的・先駆的な事業の創出を図る。
この直接提案制度の対象は、長野県庁の職員個人や自主研究グループなど任意のグループと、現地機関の長。複数の現地機関の長による共同提案も可。
職員が提案する場合、県政の様々な課題を解決するために効果的な事業であれば、担当業務であるかどうかや、新規事業か既存事業の改革・改善案かを問わない。
現地機関の長が提案する場合には、現地機関が主体的に実施する総合的・横断的な事業が対象。市町村やNPOなどと連携・協働するものや、現地機関内の部局横断的なもの、複数の現地機関が連携するものなどが想定されている。
長野県では、この直接提案を11月18日まで受付け、取りまとめ部局である経営戦略局政策チームで整理し、原則的にはすべて知事に提出する。採否は知事が決定し、不採用となった場合には、その理由を提案者に明らかにする。
採用された案件は、提案者と担当部局が連携し、調整のうえ、12月中旬には、担当部局が予算要求する仕組みだ。
長野県経営戦略局政策チームの担当者は、
「今回はじめての試みで、手探りの状態。募集期間も長くとれなかったため、NPOの方々から現地機関に働きかける、というのは今回は難しいかもしれないが、このような制度があることを知ってもらいたい。長野県では、今後もNPOとの連携事業を重視していく。」
と話した。