行政 : 京文化の伝承に取り組むNPO
京文化の伝承と普及に取り組むNPO法人「京都文化企画室」(西川充理事長)は、12月8日、京都の南禅寺で伝統文化にふれる会を開催した。当日は、茶道、日舞、長唄などを披露し、希望者には着物の着付けもおこなった。京都文化企画室は、京都市内の小中学校などで三味線や日舞などを披露して実地指導をする準備もすすめている。
NPO法人京都文化企画室は、今年8月に京文化の伝承と普及を目的に設立された。メンバーは日本舞踊の西川充氏、服飾研究家の市田ひろみ氏、長唄の杵屋寿浩氏など、日ごろから京都の伝統文化活動に携わっている文化人20人。
京都文化企画室は京都を訪れる修学旅行生などを対象に、着物の着付け、日舞、邦楽の体験教室などをおこなってきた。
12月8日には、京都の南禅寺で伝統文化にふれる会を開催。南禅寺拝観者に茶道、日舞、長唄などを披露し、希望者には着物の着付けもおこなった。
京都市は伝統音楽教育のために小中学校に和楽器の配備を整えつつあるが、実際に和楽器を演奏できる教師は少ないのが現実。そこで、京都文化企画室では、メンバーが小中学校に出向いて、和楽器を演奏したり指導をおこなう企画を市内の小中学校とたてている。
西川充理事長は、
「これまで体験教室などで出会った若い人たちの多くが、生まれて初めて長唄を聴いた、日舞を観たと言って感動してくれた。新鮮な感動をおぼえて、自分も是非やってみたいという声もあがり嬉しかった。市内の小中学校に出向く活動によって、まずは地元のこどもたちが京都の伝統文化のすばらしさを理解してくれて、その伝承に一役かってもらえたらと期待している。」
と抱負を語った。