行政 : 企業の社会貢献、9.9%増
日本経団連の社会貢献推進委員会および1%クラブは、2002年度の会員企業の社会貢献に関する調査報告書を1月20日に発表。社会貢献活動支出総額は1190億円、一社平均3億7600万円と、2001年度に比べ9.9%の伸びだったことが分かった。
(社)日本経団連の社会貢献推進委員会および1%クラブは、「2002年度 社会貢献活動実績調査結果」の報告書を1月20日にまとめて発表、ホームページにも公開した。
調査対象は日本経団連の会員企業と1%クラブ法人会員の1302社で、そのうち340社が回答した(回答率26.1%)。
この調査によれば、2002年度の社会貢献活動支出総額は1190億円、一社平均で3億7600万円と、2001年度に比べると9.9%増加していることが分かった。
2001年度は支出総額1170億円(前年度比17.8%減)と、1990年以降最低の社会貢献支出額だったが、2002年度は一定程度の回復を示した結果となっている。
また、寄附金額について回答したのは301社で、その合計は796億円、一社平均は2億6400億円であった。前年度比で12.8%増加しており、2001年度は前年比14.6%減と大きく落ち込んでいたのが回復したことが分かる。
社会貢献活動に支出した分野で一番比率が高かったのは「学術・研究」(17.2%)で、順に「文化・芸術」(14.4%)、「教育・社会教育」(13.3%)、「地域社会の活動」(12.7%)という結果となった。
企業はNPO・NGOを、「多様な市民社会構築の担い手」(複数回答、69.5%、235社)、「社会貢献活動推進のパートナー」(複数回答、50.9%、172社)ととらえていて、期待は大きいものの、「NPO・NGO支援・連携に対する考え方」について「積極的」と答えたのは7.7%、「やや積極的」が8.6%という結果であった。
また、NPOとの関係において、「支援している」(44.1%、149社)、「協働で取組む事業がある」(26.3%、89社)という回答もある一方で、「特に接点がない」(38.8%、131社)という回答もあった(複数回答)。
NPO・NGOを支援・連携する際に重視する点として、高い順に「運営の透明性」、「自社の基本方針・分野との一致」、「プログラム企画・提案力」が挙げられた。
同調査報告書は、257社の社会貢献の事例も紹介している。全文は、次のホームページからダウンロード可能。
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2004/004.html