行政 : 市民協力で宮古の国道管理
1月19日、国土交通省三陸国道事務所(大和恒哉所長)は、岩手県宮古市の国道45号を対象に、除雪などの国道管理を地域の企業や自治会、NPOなどと協力しておこなう道路管理計画を策定し、同日、10団体と歩道除雪についてのボランティア協定を締結した。
国土交通省三陸国道事務所では、これまで、宮古市内の国道に関しては除雪車による車道の除雪作業のみをおこなっており、歩道の除雪まではおこなっていない。
昨年12月、国土交通省三陸国道事務所が実施した宮古市民に対する道路に関する満足度調査でも、半数以上の住民が歩道の除雪について不満があると答えている。
こうした住民の不満を解消するため、1月19日、国土交通省三陸国道事務所は宮古市の国道45号を対象とした市民参画型の道路管理計画を策定した。
この計画では、道路管理費の縮減と管理の充実を目指し、歩道除雪、除草、花壇の手入れ、清掃などを地元の住民、市民団体、企業などと連携しておこなうことを重点項目としている。
同日、三陸国道事務所は、その計画実施の第一弾として、地域の10団体(9つの自治会と1企業)との間で歩道除雪についてのボランティア協定を結んだ。
この協定の内容は、三陸国道事務所から実施団体へ歩道用小型除雪機械を貸し出して、除雪作業を各団体に任せるというもの。
今後、同事務所は、冬季の歩道除雪だけではなく、花壇の管理、除草、清掃なども地域住民と連携した形でおこなっていきたいとしている。
三陸国道事務所の担当者は、
「宮古市は、国が定める積雪・寒冷地域ではないため、除雪作業に雪寒事業としての補助金がでない。
限られた予算の中で、地域住民が求める管理レベルを確保するためには、地域住民の協力が必要だとういうことで、このボランティアサポートプログラムを策定した。
このプログラムを通じて、地域住民の声を道路管理に反映するようにしていきたい。成果をあげて、地元のNPOにも協力の輪が広がることを期待している。」
と語った。