行政 : イッキ飲防止キャンペーン開始
いわゆる「イッキ飲み」によって大学生の子どもを亡くした親が中心になって結成した「イッキ飲み防止連絡協議会」(加来 仁代表)が、3月25日より、第12回イッキ飲み防止キャンペーンを開始した。
イッキ飲み防止連絡協議会は、「イッキ飲み」を強いられて命を落とした大学生の子どもの親が中心となって、「イッキ飲み」の悪習をなくすために1992年10月に設立した団体。
同協議会は、1993年から毎春「イッキ飲み防止キャンペーン」でイッキ飲みの危険性を訴えつづけてきた。同協議会の東京事務局を務めるのは、NPO法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会 今成知美代表)。
12回目を迎える今年のキャンペーンでは、飲酒を強いる「アルコールハラスメント」が人権侵害であることをアピールする。
これまでのキャンペーン同様、ポスターとチラシを制作し、全国の大学、酒類メーカー、酒販店、居酒屋などに配布。「アルコールハラスメント」があると、楽しいはずの飲み会が拷問になってしまうことを、「アルハラって痛い」という言葉で表現している。
また、今年の特別企画として、座を白けさせずに「No!」の意思表示をするための「お断りスタンドカード」と「ケータイ待受画像」を用意。
「お断りスタンドカード」は、8種類の動物キャラクターが「イッキおことワニ!(鰐)」というような駄洒落で断りを言うデザイン。カードをテーブルに立てたり、グラスの蓋にして意思表示できる。
同じデザインをASKのサイト上から「ケータイ待受画像」にダウンロードして、水戸黄門の印篭のように使ってアルコールハラスメントを撃退するのに使うこともできる。
同協議会の東京事務局を務めるASKの今成代表は、
「2003年は、キャンペーン開始以来初めて死者の通報が1件もなかった。死者に関する情報が1件も事務局に寄せられなかった年は、イッキ飲み防止連絡協議会設立以来初めてで嬉しく思う。
しかし、東京消防庁のデータを見ると、軽症の急性アルコール中毒の搬送は年々増えている。搬送された人の半数以上が10代・20代。女性の患者も増えている。イッキ飲みも、いまだに根強く行なわれていると思われる。
今年も、若い人たちにイッキ飲み、イッキ飲ませの危険性を知ってもらうためのキャンペーンを盛り上げていきたい。」
と語った。
「イッキ飲み防止キャンペーン」については、ASKのサイト内、下記を参照のこと。
http://www.ask.or.jp/ikkialharacampaign.html