行政 : 今日、「中間整理」の最終調整
本日26日、金子行政改革担当大臣の私的諮問機関「公益法人制度改革に関する有識者会議」の第9回会合が開催される。「中間整理」の発表前、最後の会合となる可能性が高い。会合では、「中間整理」に向けた最終調整が行われる見通しだ。
この有識者会議は、内閣官房行政改革推進事務局が事務局となって昨年11月に設置され、公益法人制度改革の法人制度部分について議論してきた。これまで8回の会合がもたれている。
当初は、月1~2回の頻度で開催されていたが、3月にはいっていきなり回数を増して検討を加速、本日で、3月中の4回目の会合が開催されることになる。
3月17日に開かれた第7回会合で、「中間整理」の骨子が、事務局から示され、検討が行われた。22日の第8回会合では、それを文章化したものが、事務局から示され、検討されている。本日も、その文章を引き続き審議し、「中間整理」の最終調整を行う予定。
第9回会合は、本日の午後3時から5時まで予定されている。
会合の後には必ず記者会見をすることになっているが、「中間整理」は本日の発表とはならない可能性が高い。今日の会合で委員からでた意見を反映させるために、修正を加え、来週の発表となる線が濃厚だ。
いずれにせよ、3月中には発表される見通し。
「中間整理」では、新しい非営利法人の骨格や検討課題、そのうちの公益性があるものとして扱う法人に関する要件や判断主体、運営の適正性の確保などについて、論点と方向性が示されると思われる。
一方、新しい非営利法人の税制に関しては、この「中間整理」を受けて、政府税制調査会の「非営利法人課税ワーキング・グループ」で、今年の年末を目標に議論が進められる予定となっている。
「中間整理」において、注目すべきポイントとしては、以下の点があげられる。
- 新しい非営利法人が、残余財産の社員への分配が可能な法人を基本形としているのか、そうでないのか。
- 残余財産の社員への分配(帰属)が可能な法人が基本形の場合は、中間法人を基本形としており、寄付金、会費、助成金などが課税対象となる方向性が強い。
- いったんはずされた中間法人をふたたび改革の対象としていく方向性が強まる。
- NPO法人、中間法人、その他の特別法の法人の扱いはどうなるのか。言及があるのか。
- 財団法人に関して、どのような検討がなされているのか。(一昨年の検討では、財団法人をなくすという案もあった経緯があるため)
- 公益性を法人制度などで規定するのか、税制で規定するのか。
- 公益性の認定を税制で規定するとなると、認定機関は課税庁となってくる可能性が強くなる。
- 上記との関連で、公益性の認定機関をどこと想定しているのか。
- 「公益性」をどう規定する方向なのか。
これらのポイントについて、「中間整理」がどのような検討内容になっているか、注視していく必要がある。
有識者会議のこれまでの議論の経緯は以下のホームページを参照のこと。
http://www.gyoukaku.go.jp/jimukyoku/koueki-bappon/yushiki/