行政 : 長野県、NPOの企画で協働
2月26日、長野県(田中康夫知事)は、より質の高い行政サービスの提供や地域の課題解決に有効な事業について、NPO法人や市民団体などからアイデアを募り、企画段階から協働で事業化していく制度を新設して募集を始めた。
長野県が新設したこの提案制度は、昨年12月に長野県が策定した「NPOと行政との協働指針」にもとづいたもの。指針のなかで「協働における留意点」として挙げられた「企画段階からのNPOの参画」と「機会平等」を実現する制度となっている。
参加できるのは、NPO法人、法人格を有しない市民活動団体、ボランティア団体などのNPO。活動拠点などは問わず、県内外からひろく提案を募る。
募集提案の内容は、NPOと県が協働で取り組むことが必要とされるものであればテーマは自由。ただし、先駆的、独創的かつ地域の課題解決に向けて有効で、行政の関与の必要性が認められ、協働することによって効果的で質の高いサービスが提供できるものであることが求められる。
この提案は随時受け付けられる。
なお、県からの特定の募集テーマがある場合は、随時公表して具体的な企画を募る。現在は「悪質商法の被害にあわないための消費者講座・セミナーの開催」と「指導者養成による環境教育の推進」が県からの募集テーマとして出されている。
提出された事業提案書に対しては、協働事業の実現の可否等を検討するために、提案NPOと関係課職員によるワーキンググループを開催し、協働事業の目的、実施方法などについて協議をして採否を決める。採択された提案事業については、必要に応じて予算を確保して速やかに実施することを目指す。
長野県生活環境部NPO活動推進室によれば、提案の受付や採択状況等については定期的に県ホームページ等で公表し、NPOと県の協働における透明性を確保していきたいとのことである。
この協働事業提案制度については、下記を参照のこと。
http://www.pref.nagano.jp/seikan/seibun/volunter/teian.htm