行政 : PWJ、シエラレオネへ文房具
3月9日、NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、企業と協力してアフリカ西部のシエラレオネに文房具を送る事業を開始した。
NPO法人ピース ウィンズ・ジャパン(以下、PWJ、大西健丞統括責任者)は、紛争や貧困などの脅威にさらされている人びとに対して支援活動をおこなっているNGO。1996年より活動を開始し、1999年にはNPO法人となっている。
PWJのシエラレオネにおける支援活動は2001年春に開始。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と協力して、シエラレオネの内戦を避けて隣国に逃れた後に帰還したシエラレオネ帰還民と、リベリアの内戦を避けてシエラレオネに逃れて来たリベリア難民のためのキャンプを運営している。
PWJが現地で運営する2つの難民キャンプでは、約5000人の子どもたち(18歳未満)が暮らしている。
5歳以上の子どものほとんどが、キャンプ内あるいは村の小中学校に通っている。しかし、シエラレオネの学校にはノートや鉛筆、消しゴムなどの文房具が不十分で、子どもたちは同じ紙を消しゴムで消しては何度も使うといった状況だという。
3月9日、PWJはシエラレオネに大量の文房具を送る事業を開始した。送るのは鉛筆が約6万5千本、ノート約千6百冊、消しゴム約4千5百個。
鉛筆は日本鉛筆工業協同組合が、ノートは株式会社有隣堂がそれぞれの業界に呼びかけて収集。物資の輸送はDHLジャパン株式会社が負担。約4日かけてPWJの現地事務所に輸送され、3月中に難民キャンプの子どもたちの手元に届ける予定だ。
PWJの事務局によれば、
「PWJは、かねてより子どもたちに文房具を届けたいと思っていたが、購入と輸送の費用が問題となって実現できなかった。今回、企業の協力が得られて実現することができた。今後も企業との連携によって、こうした支援事業を展開していきたい。今回の支援事業によって、なかなか理解されていない西アフリカの現状を1人でも多くの人に知ってもらえるといい。」
とのことである。