行政 : 北海道で初認定。認定法人24に
2004年5月26日、新たに「霧多布湿原トラスト」(北海道厚岸郡浜中町)が、国税庁の認定を受け「認定NPO法人」となり、官報に公示された。これで認定NPO法人の数は全国で24法人となった。北海道では、初めての認定NPO法人の誕生となる。ナショナル・トラスト運動団体としても初めて。
NPO法人霧多布湿原トラスト(理事長:三膳時子)は、1986年に任意団体である「霧多布湿原ファンクラブ」として発足。その後、2000年にNPO法人格を取得して、名称を霧多布湿原トラストに変更している。霧多布湿原およびその周辺の環境保全を目的として、同湿原の民有地の買収及び借り上げ、霧多布湿原のファンづくり活動、また環境教育活動などを展開している。
霧多布湿原トラストの認定有効期間は、今年の6月1日から2006年5月31日までの2年間。この期間に同法人に寄附をした個人や企業などの団体は、所得から寄附金額の一定部分を控除できるようになる。
同法人理事長の三膳時子氏によれば、認定を受けられたのは昨年の認定要件の緩和による恩恵が大きいという。
2003年4月までは、一者あたり3000円未満の寄附金(賛助会費なども含む)は、日本版パブリック・サポート・テストにおいて寄附金として算入することができず、認定をあきらめざるを得なかった。霧多布湿原トラストの収入の多くが、一人(又は一団体)あたり1000円の賛助会費によるものだったからだ。しかし、この要件が同年5月からは1000万円未満に引き下げられたため、思い切って認定申請することにしたという。昨年の認定要件緩和が大きく効を奏した形だ。
三膳理事長は、「やっと認定を受けられてほっとしている。それと同時に、お祝いの電話もたくさんいただいて重みも感じている。認定が受けられたのは、会員の皆さんの強い支援のおかげ。本当に感謝している。これからは、企業からの寄附も集めやすくなるが、寄附をもらうだけでなく、ともに展開できる活動も増やしていきたい」と抱負を述べている。
霧多布湿原トラストのホームページアドレスは、以下のとおり。
http://www1.ocn.ne.jp/~wetlands/
認定NPO法人の一覧は、次の国税庁のホームページで見ることができる。
http://www.nta.go.jp/category/npo/04/01.htm