行政 : NPOと障害者施設が中古PC再生
NPO法人「イー・エルダー」(五月女喜二理事長)は、企業から提供された中古パソコンを、障害者施設「リサイクル工房サラエ」(田中秀樹所長)に委託して再生し、5月11日、900台あまりの中古パソコンを全国の障害者の共同作業所に寄贈した。
NPO法人イー・エルダーは情報産業の退職者を中心に組織され、2000年12月にNPO法人として認証された団体。ビジネス経験に基づいた知識・技術を持つメンバーが、互いの強みを結合して、各種ボランティア団体、NPO、高齢者グループ、障害者グループの情報化を支援している。
イー・エルダーは企業から中古パソコンの提供を受け、新しいソフトを入れて再生して、社会福祉団体などに贈る事業を2001年から続けている。
イー・エルダーはNTTコミュニケーションズなどの企業から再生費用とともに提供された900台あまりの中古パソコンを、障害者授産施設に委託して再生し、5月11日、全国約1500の障害者の共同作業所でつくる「きょうされん」にまとめて贈呈し、「きょうされん」を通じて各地の共同作業所に寄贈された。
再生作業を受託したのは、社会福祉法人「ゆめグループ福祉会」の事業体「リサイクル工房サラエ」。「サラエ」では、身体的、知的、精神障害者15人が中古パソコンのデータの消去、基本ソフトのインストール、外装のクリーニングなどを分担して行った。
技術指導やソフトの提供などには、日本アイビーエムやマイクロソフト日本法人が協力。900台あまりの中古パソコンが新品同様に再生された。
再生作業を受託した「サラエ」の田中秀樹所長は、「障害者の共同作業所では、資金不足からパソコンをもてないところも多い。そうしたところで自分たちが再生したパソコンが活用されるのはとても嬉しい。障害を持っていても社会貢献が出来るということだ。今回、大量の再生作業をおこなったことで、各自がスキルアップが出来たのは大きな収穫だ。」と語っている。