行政 : 中間整理への意見は37件
政府の「公益法人制度改革に関する有識者会議」の「議論の中間整理」に対する意見は、37件であったことが、6月2日、同会議の第13回会合で明らかになった。内訳は、団体23件、個人14件。
「議論の中間整理」への意見数や意見の内容が明らかになったのは、「公益法人制度改革に関する有識者会議(以下、有識者会議)」の第13回会合で配られた資料が内閣官房行政改革推進事務局のホームページに掲載されたことによる。
意見募集は5月10日に締め切られたが、寄せられた意見数や内容は、これまで公表されていなかった。
意見数は37件で、団体が23件、個人が14件。
一昨年に募集された「論点整理」(※)に対する意見数161件に比べると大幅に減少したことになる。
寄せられた意見は多様で、項目ごとに意見が羅列されているような状況だが、たとえば公益性の判断主体に関する部分では、課税庁が行うことには一様に反対意見がだされるなど、一定の意見の集約が可能な箇所もある。
しかし、公益性の判断をすることに大きな意義を認める意見もあれば、公益性が本当に定義可能な言葉なのか疑問を呈するものもあるなど、コンセンサスの得られていない項目が相当程度残されていることは明らかだ。
また、新たな非営利法人制度に残余財産分配可能な法人類型を入れ込むことには、多くの反対意見が寄せられている。
6月2日の有識者会議第13回会合では、寄せられた意見の概要を行革事務局が説明したが、これらの意見に関して特段議論がかわされた、ということはなかったという。
この意見の扱いについて行革事務局では、「国民に新たな負担や規制を強いる場合の正式なパブリック・コメントとはちがい、今回の意見募集は、ひとつひとつの意見に対して回答をしなければならない、という性質のものではない。いただいた意見は、このようにWEB上でも公表したし、委員の方々のお手元にも届いたわけであるので、今後、有識者会議でかわされる議論の中に反映されていくと見ていただければ」と語っている。
行革事務局では、市民からの求めに応じて担当職員を派遣し、公益法人制度改革の意義や現在の進捗状況などを説明しているという。「マンパワーに限界があるので、どこまで応じられるかわからないが、関心をもつ方々に理解してもらえるようなかたちで今後も改革をすすめていきたい」と話している。
「議論の中間整理」に対して寄せられた意見の骨子と概要は、以下のURLの6月2日の会合資料から読むことができる。
http://www.gyoukaku.go.jp/jimukyoku/koueki-bappon/yushiki/
(※)2002年8月2日から2002年9月10日に募集された、行政改革推進事務局による「論点整理(正式名称「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理))」へのもの。