行政 : 内閣府が認定NPO法人制度の利用調査
内閣府は、現在、認定NPO法人制度の利用実態調査を実施している。認定NPO法人制度の利用がなかなか進まない状況を受けて、認定NPO法人とNPO法人にアンケートを送付、その原因を探ろうというものだ。アンケートの締切は、7月26日となっており、内閣府では「今後の対応策を考える重要な資料となるので、NPO法人の方にはぜひ協力いただきたい」とアンケートの回答を呼びかけている。
認定NPO法人制度は、昨年4月、認定要件を緩和し、みなし寄附金制度を導入するなど利用促進のための改正が行われた。しかし、その後も利用が進まず、今年6月末時点で24法人しか認定が受けられていない。NPO法人の数は、現在約1万7千法人となっており、認定法人の数は全NPO法人の約0.1%という状況になっている。
このため、NPO側から「認定要件が厳しすぎる」などの批判が出ている。
昨年の与党税制協議などでも、認定が進まないことが議論され、与党の「平成16年度税制改正大綱」では、「NPO法人の行う民間非営利活動の役割が今後ますます高まることが期待されていることを踏まえ、その実態を見極めながら、活動の透明性の確保にも留意しつつ、認定要件のあり方について引き続き検討する」という文言が検討事項として盛り込まれた。
このような状況を受けて、内閣府は、7月に「認定NPO法人制度に関わる利用実態調査」と題するアンケート調査を開始した。
アンケートは、平成16年3月末までに認証された全NPO法人16,160に送付。締切日は7月26日(月)となっている。
調査票は、認定NPO法人用とそれ以外用の2種類ある。調査は、株式会社価値総合研究所が受託し実施している。
内閣府では、「今後、できるだけ多くの法人によって当制度が活用されるよう、調査結果を踏まえ、必要な具体的対応について検討することとして」いるとしている。調査結果は7月末には、速報を公表し、最終的な調査結果の公表は8月末となるとしている。
内閣府市民活動促進課の担当者は、「内閣府としては、認定NPO法人制度をどんどん活用していただきたいと思っている。この調査は、今後内閣府として対応を考えていく際の重要な基礎資料となるので、NPO法人の方にはぜひ調査にご協力いただきたい」と、アンケートの回答を呼びかけている。