行政 : 大学生NPO、先端科学の出前授業
今年3月に、東京大学の学生らが中心となって設立したNPO法人Science Station(理事長:吉井譲東京大学教授)は、若い世代に科学の面白さをしてもらうための出前授業を行っている。6月23日と7月1日には、天文学などを専攻する大学生や大学院生が、都内の高校で出前授業を実施した。
NPO法人Science Stationは、東京大学木曾観測所で毎年行われてきた高校生対象の天文学体験セミナー「銀河学校」の受講者が中心となって、今年3月に設立したNPO法人。東京大学で天文学や物理学、地球物理学などを専攻する学生や大学院生ら30人が参加してスタート。自然科学分野での教育普及活動を目的としている。
Science Stationでは、若い世代に自然科学の面白さを知ってもらうために、大学で自然科学を研究している若者自身が高校などへ出前授業に出向いたり、中高生のための科学セミナーなどの企画・運営等を行っている。
6月23日には、第1回出前授業として、東京都立青山高校に4名の学生が出向いて、宇宙物理の講義をメインにナノテクノロジーの話、大学生活の話をした。続いて、7月1日には、第2回出前授業として、東京都立立川高校に6名の学生が出向いて、高校生活と大学生活の違い、大学で学ぶ化学、宇宙空間に存在する有機分子の話をした。
Science Stationでは、今後もこうした出前授業を積極的に行っていきたいとして、7月からは出前授業のホームページ上での受け付けも開始した。
Science Station 理事の藤原英明氏(東京大学理学部天文学科4年)は、「私たちSSにとって初めての出前授業ということで多少の不安もありましたが、講師を務めた大学生・大学院生は、聞き手の高校生に近い視線で熱く語りかけることができました。高校生にとって、最先端の科学を身近に感じ、関心を持つきっかけになったようです。授業後、講師に対して熱心に質問してくる高校生の姿は印象的でした。より広い範囲の授業のテーマに対応できるように、今後も講師の層を厚くしていくつもりです。出前授業のご注文、お待ちしております。」と語った。
Science Stationのホームページは下記。
http://www.sciencestation.jp/