行政 : 電機連合、NPOへの転職設立を支援
大手電機メーカーの労働組合でつくる電機連合(古賀伸明委員長)は7月6・7日に、「第52回定期大会」を開催。リストラに直面した組合員を対象にした「雇用支援センター(仮称)」を、05年4月に創設する方針を決めた。このセンターでは、起業やNPO設立などもサポートするとされている。
今年1月、電機連合は「第90回中央委員会」において、「第6次産業政策」を提出し、その中で従来型の「生涯一社」による長期安定雇用から方針転換して、転職後の新たな企業での雇用やNPOでの雇用などを含めた「安定雇用」という考え方を打ち出している。
7月6・7日に開催された「第52回定期大会」では、「第6次産業政策」に沿って、再就職先の紹介や新たな能力開発の支援などに、労組として取り組む具体的な方針が明らかにされた。
具体策の一つとして、リストラに直面した組合員を対象にした組織内の窓口、「雇用支援センター(仮称)」を、05年4月に創設する。支援が必要な組合員の職歴や技能などをデータベース化し、雇用・能力開発機構などの職業相談の専門家と連携しながら再就職を支援する。
新たな就職先としては、NPOも視野に入れられ、NPOの活動情報などの収集・提供も行う。就職だけでなく、市民起業やNPO法人の設立などもサポートする予定だ。
「第52回定期大会」では、電機連合の運動強化の一つとして、「NPOとの連携による自己実現の支援」も提案された。
組合員の自己実現と社会貢献を図るために、電機連合の運動方針や理念を共有できるNPOと連携して、活動への参加を促す仕組みをつくったり、さらに、将来的には、電機連合でNPOを設立して組合員の自己実現を支援することも検討するとしている。