行政 : 内閣府、NPOの成功事例を紹介
内閣府は7月20日、平成15年度の委託調査「暮らしの課題とNPO~地域の一員となるNPO~」を発表した。「子育て」や「高齢者介護」といった分野で活躍するNPO6団体を紹介し、NPO活動が成功するための秘訣をまとめた。
この調査は、平成15年度に(株)日本総合研究所に委託して実施されたもの。
同研究所では、有識者による「NPO法人の先駆的活動に関する研究会」(委員長:妻鹿ふみ子 吉備国際大学社会福祉学部福祉ボランティア学科助教授)を設置して、全国で活躍するNPOの先駆的事例について調査した。
調査では、「日々の暮らし」と「暮らしを取り巻く環境」において生じてきた課題の解決に取り組むNPOに着目。 具体的には「子育て」、「高齢者介護」、「定年退職後の生きがい」、「安全・住みやすさ」、「自然環境」、「まちの賑わい」の6分野においてその活動が地域に浸透していると考えられるNPOの事例を収集した。
紹介されているのは、「子育てネットワークえひめ(こねっと)」(愛媛県松山市)、「デイサービスこのゆびとーまれ」(富山県富山市)、「シニアのための市民ネットワーク仙台(シニアネット仙台)」(宮城県仙台市)、「日本ガーディアン・エンジェルス」(東京都港区)、「伊万里はちがめプラン」(佐賀県伊万里市)、「夢未来くんま」(静岡県天竜市)の6団体。
それぞれについて、地域の課題を発見し、NPOらしい方法での取り組みを行ったことによる課題の解消や成果を示し、さらなる課題を発見していく過程を紹介。分野は異なっていても、このようなステップをふむことでNPOが地域においてかけがえのない存在となることを示した。さらに、地域に根付いた活動をしていくなかで、行政や地域住民、地元商工会などからの支援を得ていく実例を具体的に紹介している。
調査によると、これらがその分野において全国のNPOを代表しているわけではないとしつつも、これら先駆的なNPOから活動のヒントを得てもらい、今後の取組みの一助としてもらいたいとのことである。
調査の詳細は下記から見ることができる。
http://www.npo-homepage.go.jp/report/h15b-1.html