行政 : 山口県、暴力団統制理由で認証取消
10月15日、山口県(二井関成知事)は、特定非営利活動法人「環境福祉ながと支援協会」の設立認証の取消しを行った。県は市民からの情報をもとに山口県警への照会を行った結果、「暴力団の統制下にある団体」であることが明らかになったため取消しに至った。
山口県は、今年3月に市民からの情報を受け、山口県警に「環境福祉ながと支援協会」と暴力団との関係を照会していた。
所轄庁から警察当局への照会は、もともとNPO法に盛り込まれていた暴力団排除の規定の実効性を確保するために、2003年5月のNPO法改正により可能となったもの。同県は、この制度を利用して山口県警に同協会について問い合わせを行った。
8月2日、県警から、「環境福祉ながと支援協会」は「暴力団の統制下にある団体」に該当する事由があるとの回答があり、これを受けて県は取消しに向けた手続きを進めていた。
県は、9月27日に出頭及び陳述書等の提出要請を行ったが、理事長が拘置中で出頭者はなかった。また、9月28日から10月12日を期限にして陳述書等の提出要請を行ったが、これに対しても提出はなかったため、10月15日に取消しを決定した。
NPO法人の認証取消しは、今年2月に内閣府が5件、3月には山口県が1件、8月には福岡県が2件、9月に神奈川県が1件行っているが、暴力団との関係を理由とする認証取り消しは全国で初めて。
「環境福祉ながと支援協会」の設立認証取り消しについては、山口県サイト内、下記を参照のこと。
http://www.pref.yamaguchi.jp/gyosei/koho/houdou/200410/000264.htm