行政 : 政府税調で支援税制が論点に
10月26日に開催された政府の税制調査会(石弘光会長)第18回総会で、認定NPO法人が25法人しかない現状が論点に上がり、NPO支援税制が検討すべき課題のひとつだとされた。出口正之委員が問題提起をしたもの。
10月26日の政府税調第18回総会では、法人課税、国際課税、資産課税などについて議論された。
会議中、法人課税に関連して、出口正之委員(国立民族学博物館教授)は、NPO法人については、認証数が約1万8千にもかかわらず、認定NPO法人の数が極めて少ない、来年度税制改正にこのNPO法人の寄附金税制を考えていくべきではないか、財源的に厳しい状態のNPO法人を育てていく方向で議論してもらいたい、との発言をした。
これに対して、事務局(財務省)は、平成13年度に認定NPO法人制度が発足してから2度の要件緩和を行ってきており、当面はこの制度の活用と定着状況を見極めているが、今後も重要な検討課題だと位置づけていると説明した。
また、他の委員からは、地方の行政コストを下げるための手法としてもNPO法人は大きな柱になりえるだろう、との発言も出された。
総会終了後の記者会見で石会長は、「税の中で何が問題かというのが浮かび上がった。」とし、今後議論を整理しなくてはいけない点の一つとして、「今後、NPO法人の活動をどういうふうに税制面から支援していくかというのは、寄附金税制と絡めて大きな問題になると思う。来年度税制改正ですぐというわけではないが、われわれの問題意識としては、これを生かす方向で議論していかなければいけないと考える。」と述べた。
税制調査会(石弘光会長)第18回総会の審議中継は、下記で見ることができる。
http://www.mof.go.jp/singikai/zeicho/chukei.htm
また、総会終了後の記者会見は財務省のサイト内下記を参照のこと。
http://www.mof.go.jp/singikai/zeicho/kaiken/b18kaiken.htm